米銀行業界で最大級の暗号資産(仮想通貨)への賭けを行っていた銀行持ち株会社シルバーゲート・キャピタルがここにきて預金取り付けや多額の損失に見舞われている。仮想通貨交換業者FTXの経営破綻は金融システムに波及し始めるとの懸念が強まっている。 ウェルズ・ファーゴのアナリスト、ジャレド・ショー氏はシルバーゲートの発表後にリポートで、同社にとって「最悪のシナリオが現実になったようだ」と指摘した。同社株は一時49%安と、上場来最大の下げを記録した。 FTXの破綻に続き、詐欺罪などで起訴された創業者サム・バンクマンフリード被告がバハマから米国に送還された事件は、銀行業界の一部に波紋を広げている。連邦規制当局は広範な金融システムはおおむね影響を受けていないとしているものの、多額の資金が流出した今回の破綻劇を受け、さらなる惨事の防止を監督機関は求められている。 こうした事態は投資家を動揺させており、一部の