環境相に就任した昨年の秋、東京電力福島第1原発を視察した。高台から見渡すと処理水を保管するタンクが1000個近く並んでいる。知ってはいても実際に見ると大違いだった。 ずっと悩んでいた 2022年夏ごろには満杯になるという。東京電力の担当者に「いつまでやるのか」と聞いてもはっきりした答えはかえってこない。その時から、この問題をどうすべきか、ずっと悩んでいた。 環境相としての最後の記者会見で、希釈して海洋放出すべきだという趣旨の発言をして批判を受けた。しかし、1年近く考え、批判があることも覚悟しながらも、あえて発言したことを理解してほしい。
東京電力福島第1原発で増え続ける、有害放射性物質除去後の「処理水」の問題が注目されている。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権は、国際原子力機関(IAEA)年次総会で懸念を表明し、日本側が反論したのだ。国内外への小泉進次郎環境相の発信力が注目されるなか、韓国の原発が、福島で貯蔵されている処理水に含まれるトリチウムの約6倍の量を、日本海に海洋放出してきたという指摘が飛び出した。元原子力発電環境整備機構(NUMO)理事の河田東海夫(とみお)氏に聞いた。 ◇ 「(韓国側は)非科学的なイチャモンをつけている。日本たたきのためのキャンペーンではないか」 河田氏は開口一番、こう強調した。NUMOの理事として、放射性廃棄物の安全な処分を実現する事業に長年携わってきた「原子力の専門家」である。 「反日」で暴走する文政権は、来年の東京五輪を妨害するつもりなのか、福島など8県産の水産物輸入禁止や、日本産の一部の
小泉進次郎氏が初入閣した。安倍晋三首相の思惑と環境相というポストの意味、大臣として直面する課題を読み解いてみよう。 内閣改造は、安倍晋三首相がやりたいようにやった「人事」だ。どこの組織でも人事には批判はつきものだが、結果が悪ければ人事を行った人だけが責任をとるシステムだといえる。 今回の内閣改造は、これまで安倍政権の中で安倍首相を支えてきた人たちを中心に組まれている。小泉氏の場合、必ずしもそうではないが、その起用は菅義偉官房長官の意向が大きいと筆者は考えている。これは、小泉氏の発信力を評価するとともに、改造内閣が「お友達内閣」とのステレオタイプの批判を避ける「弾よけ」にもなり得るという人事の妙だ。 小泉氏が就任した環境相は、初入閣としては厚遇だ。初入閣は内閣府特命相ポストが多いが、官僚の人事権がない。内閣府官僚の人事権は官房長官が持っているからだ。それに比べて環境相は環境省官僚の人事権を持
東京電力福島第1原発で増え続ける有害放射性物質除去後の処理水について、日本維新の会の松井一郎代表(大阪市長)が重大決意を披露した。環境被害が生じないという国の確認を条件に、大阪湾での海洋放出に応じる考えを示したのだ。国民的期待が大きい小泉進次郎環境相にも「決断と行動」を迫った。ついに政治が動き出すのか。 「科学が風評に負けてはダメだ。自然界レベルの基準を下回り、環境被害がないものは、国全体で処理すべきだ」 「被災地に嫌われてでも(海洋放出を)やるべきだ。将来、総理を期待される人が『所管外だから』と、批判をそらすのは非常に残念だ」 松井氏は17日、大阪市内で記者団にこう語り、進次郎氏に問題と向き合うよう求めた。 進次郎氏は視察先の福島県いわき市で「松井市長に会う機会があったら、考えを聞いてみたい」と記者団に語った。 処理水問題は、原田義昭前環境相が退任直前、批判を覚悟して「海に放出し、希釈す
東京電力福島第1原発で増え続ける汚染水浄化後の処理水の放出をめぐり、大阪市の松井一郎市長は17日、科学的に安全性が証明されれば「大阪湾での放出を受け入れる」との考えを示した。市役所で記者団に語った。 処理水は、福島第1原発の敷地内にタンクに入れた状態で保管されているが、3年後には設置スペースがなくなるとされ、原田義昭前環境相が今月10日、「思い切って(海洋に)放出して希釈する他に選択肢はない」と述べていた。 原田氏の後任である小泉進次郎環境相は、処理水問題について「(環境省の)所管外」だとしているが、松井氏は「難しい問題を正面から受け止めていない。残念だ」と批判し、「国民に理解を求めるよう対応を進めてほしい」と求めた。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く