厚生労働省は8日、65歳以上の高齢者がピークを迎える2040年に高齢の認知症患者が584万人、認知症予備軍とされる軽度認知障害(MCI)患者が613万人に上るとの推計結果を公表した。MCI患者の将来推計は初公表で、65歳以上の7人に1人が認知症患者になる。認知症患者はこれまで40年に802万人に達するとしてきたが、大幅に減少する見込み。ただ、予防や治療体制の強化は引き続き求められる。 減少した要因について、調査研究を担った二宮利治・九州大教授(公衆衛生学)は「成人の喫煙率減少や血圧のコントロールなど健康的な生活を意識したことで認知機能低下の進行が抑えられたのではないか」と分析する。