北洋建設(北海道札幌市)の小澤輝真社長(44歳)は、昨年4月と今年1月の計2回、法務大臣への直訴を敢行した。刑務所などの出所者を更生させるに必要な就労支援の助成を訴えたのだ。 北洋建設は、刑務所や少年院などの出所者を積極的に採用する建設会社だ。 1973年創業の北洋建設は、初代の小澤政洋社長(現社長の父)の時代から刑務所や少年院の出所者を積極的に雇用してきた。その数、この45年間で500人以上。現在、社員約60人のうち20人近くが出所者だ。小澤社長は「仕事があれば再犯しない」との信念で全国の刑務所を飛び回り、就職面接を重ねている。 法務省政策評価企画室の『再犯防止対策の概容』(2017年10月)によると、2016年の検挙者23万9355人のうち48%の11万4944人が再犯者。その再犯者の約72%が逮捕時に無職だった。出所者は刑務所を出ても、所持金も少なく、身元引受人がいない場合は住所を持