日本は、戦後の驚異的な復興そして高度経済成長により、多くの人が食に困らず、自由で便利な生活をすることができるようになった。 しかしその一方では、少子高齢化を伴う人口減少、地方の過疎化、巨額の財政赤字、崩壊寸前の社会保障、超円高とデフレによる不況、さらには東日本大震災(特に福島第一原発事故)と危機的な状況が続き、政治はそれらの課題を何一つ解決できないでいる。 このような日本、成熟社会の負の現象(症状)が表れていると言わざるを得ず、今後生き残るには、強力な対策(治療)を必要とする。 2. 成熟社会とその特性 成熟社会とは、経済や社会制度が発展し、必要な物やサービスは満たされ、自由で便利な生活はできるが、成長がピークに達し色々な状況を呈している社会のことである。 人間は従来、集団(地域社会や家族等の共同体)が持つ伝統や知恵に学び、集団に支えられて生きてきた。 ところが成熟社会になると自己実現を目