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書評に関するkash06のブックマーク (9)

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  • 象られた力 / 飛浩隆 - 誰が得するんだよこの書評

    国産SFの最高峰でしょう。2004年度「SFが読みたい!」国内篇第1位の、飛浩隆の短編集。テッド・チャンと並び賞されうる才能です。型破りなアイディアとそれをストレートに伝える清新な文章。作品のテーマは様々なんですが、強引に一くくりにするなら美術SFであり芸術SFと言えます。人が何かを美しいと感じる時、その「美」はどこから生まれてくるのか。美術評論家だけが気にするような話題ですが、これをSFという視点で捌いたとき、誰もが目を瞠るような美しさがたち現れます。一見、ただキレイなだけの文章を並べているかに見えます。しかし美を解き明かすというテーマを考えるとそれは間違いです。全てがその中身と表面において美しさを象っており、それゆえにこそ清冽な感動がありました。以下かるくネタバレ。 デュオ 倒叙ミステリかつ音楽SF。双子の天才ピアニストを殺したその驚くべき方法と理由。この短編集の中で一番好きな作品です

    象られた力 / 飛浩隆 - 誰が得するんだよこの書評
  • 『コンビニ人間』(文藝春秋) - 著者:村田 沙耶香 - 鴻巣 友季子による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

    著者:村田 沙耶香出版社:文藝春秋装丁:単行(160ページ)発売日:2016-07-27 ISBN-10:4163906185 ISBN-13:978-4163906188 ネックレスをスープで煮よ今年なにが驚いたと言って、村田沙耶香の句会初参加の活躍にまさるものはないかもしれない。これは、堀祐樹、千野帽子、長嶋有、米光一成が主催する「東京マッハ」という公開句会で、毎回ゲストを招ぶ。五句ずつ匿名で発表し、観客も選句に参加するというライブスタイルだ。たしか、穂村弘と谷川俊太郎が呼ばれた回以外は女性がゲストで、池田澄子、川上弘美などを除いては、俳句初心者、句会初参加者が多いと聞く。藤野可織、柴崎友香、名久井直子、西加奈子、松田青子、衿沢世衣子、山内マリコ。とはいえ、誰の句も初心者のものとは思えない。 この春、ここに登場したのが、数か月後に芥川賞を受ける村田沙耶香で、こんな句を詠んだ。「嫌い

    『コンビニ人間』(文藝春秋) - 著者:村田 沙耶香 - 鴻巣 友季子による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
  • 『人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか』:書評と考察 : 富士通総研

    2017年6月22日(木曜日) (はじめに) 玄田有史東京大学教授の編集で『人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか』(慶應義塾大学出版会)という書物が出版された(以下、書と呼ぶ)。このの帯にもあるように、これはまさに現在の日経済の「最大の謎」に挑む試みだと言えよう。実は筆者自身も、このオピニオン欄などで何回か雇用と賃金の問題に取り組んできた(注1)。ただし、従来の筆者の考察は主に「日的雇用」(大企業の正社員を中心としたメンバーシップ型雇用)に焦点を当てたものである一方(注2)、現実の日の労働市場は遥かに複雑で多面的なものである。 この点、書の大きな特徴は、敢えて書物としての見解の統一性に拘ることなく、総勢20名以上の研究者を動員することで、序と結びを併せて18章にも及ぶ多様な観点からこの「謎」に挑んだことにあろう。具体的には、正規・非正規雇用の違いに注目しつつ(【正規】)、正統

  • 『嫌われる勇気』に対する真摯な批判 - 明晰夢工房

    『嫌われる勇気』の最大の問題点は何か 先日、宇樹義子さんによるこちらのエントリを読んだ。 decinormal.com このエントリでは、『嫌われる勇気』によって有名になったアドラー心理学のデメリットについて簡潔かつ丁寧に解説されている。このブログでも以前『嫌われる勇気』の気になった点について指摘したが、こちらのエントリの方がまとまっているので『嫌われる勇気』の内容に疑問を持った方はぜひ読んでみて欲しい。 saavedra.hatenablog.com 個人的に宇樹義子さんの上記のエントリでもっとも重要な点は、岸見一郎氏のような「トラウマは存在しない」という主張は、重篤なトラウマを持つ人への二次加害になりかねないという部分ではないかと思う。『嫌われる勇気』を読んでいて一番気になった点もここだ。こちらのエントリでも紹介されている通り、実際に専門家からこのような指摘が出ている。 www.fac

    『嫌われる勇気』に対する真摯な批判 - 明晰夢工房
    kash06
    kash06 2017/06/12
    共同体の部分は「それを神抜きでやるのか!」と思った。神の制定された教会(不可見的教会)と、この世に存在する信者の群れである可見的教会の差異も無しに適用するのは怖いなと。/解剖は必要でも一般書では…。
  • 京大院生の書店スタッフが「正直、これ読んだら人生狂っちゃうよね」と思う本ベスト20を選んでみた。 ≪リーディング・ハイ≫ | 天狼院書店

    2016-06-28 京大院生の書店スタッフが「正直、これ読んだら人生狂っちゃうよね」と思うベスト20を選んでみた。 ≪リーディング・ハイ≫ *この記事は、天狼院ライティング・ゼミで「読まれる文章のコツ」を学んだスタッフが書いたものです。 人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜 京都スタッフ三宅です。 あの、書店スタッフとしてこんなこと言うのもどうかと思うんですけど、 ぶっちゃけ、読むのってめんどくさくないですか?? 借りるのでない限り、ネットやテレビみたいに無料じゃないし。 眠たい時に読んでると寝ちゃうし。 肩こりも酷くなるし。(これは私だけ?) だけど、読む。読んじゃうんですよね。 私は、を読むのがめんどくさいけど大好きです。 なんでかというと、今までに、たくさん励まされてた

    京大院生の書店スタッフが「正直、これ読んだら人生狂っちゃうよね」と思う本ベスト20を選んでみた。 ≪リーディング・ハイ≫ | 天狼院書店
    kash06
    kash06 2016/06/30
    10代の頃、特に三浦綾子と司馬遼太郎を読んでいたのを思い出した。特に三浦綾子は美しいものが罪と隣り合わせだったり、ふとした事でつまらぬものになったり、世のモノはうつろう。中村うさぎも似たベースで好き。
  • 『兵士は戦場で何を見たのか』 - HONZ

    2007年4月、ワシントン・ポスト紙の元記者でピュリツァー賞受賞者デイヴィッド・フィンケルは、バグダッド東部にあるラスタミヤという、だれも行きたがらないアメリカ軍前線基地に赴いた。そこは、「すべてが土色で、悪臭に覆われ」、「風が東から吹けば汚水の臭いがし、西から吹けばゴミを焼く臭いがし」、「外に出るとたちまち頭からブーツまで埃まみれになる」場所だった。 2007年1月にブッシュ大統領が、「バグダッドの治安維持とイラクの自由のために」さらに2万人の兵士をイラクに送ると発表したのを受け、カンザス州フォート・ライリーを拠点にしていた第一歩兵師団第四歩兵旅団第十六歩兵連隊第二大隊がイラクに派遣されることになった。フィンケルが赴いたのは、この大隊に密着取材し、大隊の指揮官のラルフ・カウズラリッチ中佐を中心に、戦場における兵士たちの実情をレポートするためだった。 そして書(原題「The Good S

    『兵士は戦場で何を見たのか』 - HONZ
  • [感想]京極夏彦「姑獲鳥の夏」

    ★☆☆☆☆ あらすじ(ネタバレなし)20ヶ月身ごもっているという妊婦の謎と、密室で消えた夫の謎。 古屋兼お祓い屋のオッサンと、 豆腐メンタルのフリーライターのオッサンと、 竹を割ったような性格のごつい刑事のオッサンが、 それら2つの謎を追う。 感想10年越しくらいの積読消化。 うんちくはすごかったけど、別にうんちく読みたいわけじゃない。 一応ネタというかオチの伏線っちゃあ伏線だったけど、あんなに紙幅を割くことはなかった。 当時はああいう考え方が容易に理解を得られないだろうからってことで、懇切丁寧に説明したのかなあ・・・ 10年前は前半のgdgdで投げたけど、やっぱり今読んでも前半はつまらない。 逆に後半の怒涛の展開、というかスカスカ感には拍子抜けさせられたけど。 amazonレビューとか見る限り、合わない人間は少数派みたいだけど、自分はその少数派みたい。 キャラも魅力的どころかドン引きで

    [感想]京極夏彦「姑獲鳥の夏」
    kash06
    kash06 2016/02/03
    私はたまたま、関口君と同じ年齢の時に読んだので、色々と無駄な事まで考えてしまった。けど確かに匣の方が好きですね。あの頃の私は、空の菓子箱だったから。
  • 久しぶりの読書「都市と星」

    「都市と星」は1956年にアーサー・C・クラークによって書かれた作品で、生や死までもが都市に管理される未来を描いている。ここで言う死は都市に回収されることであり、回収された人は赤子に作り変えられて都市から産まれてくることになる。 面白いのが、生まれた赤子が成長すると、前世、つまり回収される前の人の記憶がよみがえることである。そのため死はこの世界で恐れられるものではない。その代わり、人々は都市の外を異常なまでに恐れる。都市の加護が及ばないからか。 しかし、主人公は特殊な存在である。前世の記憶がないのだ。つまり、都市ができてから初めて産まれたのである。そして、彼には都市の外への恐怖がない。主人公は外の世界に興味を抱くようになる。 特筆すべきはその未来観であり、今読んでもはっきりと「未来」を感じる設定になっている。これが1956年に書かれたとは到底思えない。 これ以上はネタバレになるので書かない

    久しぶりの読書「都市と星」
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