(前回「議論沸騰のCX-60、開発者に超ロングインタビュー開始」から読む) 池田:前回のお話をまとめます。クルマに乗っている人は無意識のうちに、「こうクルマが動くだろう」とに予測している。そして、人体に備わった反射運動(大脳を介さない運動、小脳で行っている、平衡感覚、姿勢保持の制御)で、身体を傾けたり筋肉に力を入れて、眼球や筋肉を動かしてクルマの姿勢変化に対応している。 お二人の言葉を繰り返せば「運転には人間にとっては無意識の、身体の反射による制御が行われる部分が大きい。反射を正しく引き出してやるためには、クルマからの入力タイミングをきちんと整えてやらないと」ということですね。 それには、クルマの側が素直な反応を乗員に伝えねばならない。CX-60は「『機械特性をシンプルで素直にする』というところを目がけて、これまでのマツダのいろいろな人間研究の成果を具現化したもの」と虫谷さん(虫谷泰典 操