東京都の豊洲新市場をめぐる騒動は、石原慎太郎元知事を吊し上げる都議会の百条委員会が開かれるなど、政治ショーの様相を呈してきた。最初は地下水の汚染が騒がれたが、コンクリートの下の地下水は規制対象ではないことが分かると、今度は入札の談合疑惑とか「瑕疵担保責任」とか、移転問題と無関係な話に脱線している。 古代ローマでは市民が国に「パンと見世物」を要求し、コロシアムで奴隷とライオンの試合などの見世物が開催された。いま豊洲で展開している騒ぎも、小池百合子知事の提供するポピュリズムの見世物である。 いま豊洲問題で住民投票したら 窮地に陥った小池知事が、住民投票に打って出るという話もあるが、いま住民投票をやったらどうなるだろうか? 朝日新聞の世論調査(2月18、19日実施)によれば「豊洲への移転を今後も目指すべきだと思いますか。やめるべきだと思いますか」という質問に対して、「移転を目指すべきだ」が29%