イギリスのスエラ・ブラヴァマン内相が19日、突然の辞任を発表した。政府のデータ保護ルールを破ったためとされるが、辞表ではリズ・トラス首相が率いる政権を、「主要な公約」を破ったなどと強く批判した。 英議会ではこの日さらに、ガス採掘のフラッキング(水圧破砕法)をめぐる投票で、与党・保守党の一部議員が、政府の意向に沿った投票を強要された疑惑も浮上。減税政策をめぐる批判から始まった英政界の混乱に拍車がかかり、トラス首相の今後がさらに不透明になった。 トラス氏は先に、自らが打ち出した減税政策を含む「ミニ・バジェット」(小さな予算)が内外で批判されたのを受け、財務相をクワジ・クワーテング氏からジェレミー・ハント氏に交代させた。ハント新財務相は、混乱した市場を安定させるため、減税策のほとんどを撤回した。