大したことではない(別段独創的ではないし文献学的には間違いも含んでいるだろう)が一応メモ。 =============== 17世紀あたりを近代社会科学の出発点とし、トマス・ホッブズやジョン・ロックで代表させるのは、彼らが「自然状態」という理論装置を用いているからである。彼らは神様を信じてはいるが、神様の仕事は天地創造、そして人間を今あるような存在として創造したところで終わっていて、あとは介入せず(奇蹟は起こさず)、社会の構築は人間に任されている、という形に議論がなっている。これはちょうどアイザック・ニュートンが神様の仕事を自然法則を作るまでで終わらせていることに対応する。 しかしホッブズやロックよりも、ベネディクト・スピノザの方が更に吹っ切れた近代性を感じさせることは言うまでもない。はっきりと民主政を支持しなかったホッブズ、ロックと比べて明確に民主政を最優位に置いたあたりもそうだが、もっ