デビューしてから立て続けに才能あふれる作品を発表した上、史上最速で川端康成賞を受賞、出版界の話題をさらった絲山秋子さん。なんと小学生の頃には、年に500冊は本を読んでいたというのだから驚き。まさに筋金入りの読書家である彼女。その心に残っている本たちは、当然、どれも魅力的なものばかりです。 (プロフィール) 1966年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。メーカーに入社、営業職として福岡、名古屋、高崎などに赴任。2001年、退職。2003年、「イッツ・オンリー・トーク」で第96回文學界新人賞を受賞。同作は第129回芥川賞候補となる。2004年、「袋小路の男」で第30回川端康成文学賞を受賞。「海の仙人」「勤労感謝の日」がそれぞれ第130回、第131回芥川賞候補となる。著書に『イッツ・オンリー・トーク』(文藝春秋)、『海の仙人』(新潮社)。 絲山秋子(以下絲山) : 末っ子で背のびが