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ブックマーク / blog.livedoor.jp/yamasitayu (5)

  • 五十嵐彰、迫田さやか『不倫―実証分析が示す全貌』(中公新書) 8点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

    2月14 五十嵐彰、迫田さやか『不倫―実証分析が示す全貌』(中公新書) 8点 カテゴリ:社会8点 お堅いイメージの強い中公新書とは思えぬテーマですが、カバーの見返しにある次の内容紹介を見れば、書がどんなかよく分かると思います。 配偶者以外との性交渉を指す「不倫」。毎週のように有名人がスクープされる関心事である一方、客観的な情報は乏しい。経済学者と社会学者が総合調査を敢行し、海外での研究もふまえて全体像を明らかにした。何%が経験者か、どんな人が何を求めてどんな相手とするか、どの程度の期間続いてなぜ終わるか、家族にどんな影響があるか、バッシングするのはどんな人か。イメージが先行しがちなテーマに実証的に迫る。 ただし、不倫のような世間的によくないとされていることを調べようとすると大きな問題に突き当たります。 例えば、周囲の知り合いの既婚者に「不倫したことある?」と聞いて回って、結果として不倫

    Tomosugi
    Tomosugi 2023/02/15
  • 中北浩爾『日本共産党』(中公新書) 8点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

    6月9 中北浩爾『日共産党』(中公新書) 8点 カテゴリ:政治・経済8点 『自民党―「一強」の実像』(中公新書)や『自公政権とは何か』(ちくま新書)などの著者が今回挑むのは日共産党。野党共闘の鍵となる存在でありながら、外側からはその内実がよくわからない日共産党について、その歴史を紐解きながら実像に迫っていきます。 『自民党―「一強」の実像』や『自公政権とは何か』では、基的に現在の意思決定や選挙対策などをとり上げて分析していましたが、今回の『日共産党』の記述のメインとなるのはその歴史です。 これは日共産党が現存する政党の中で最も古い歴史を持ち、その政策や意思決定の過程がかなりの部分、過去の積み重ねによって規定されているからです。 そのため、書は文だけで400ページ以上あり、なおかつソ連が崩壊するまでの記述で300ページ近くあります。そのため、個人的には面白く読めましたが、前半

    Tomosugi
    Tomosugi 2022/06/11
  • 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

    4月5 嘉戸一将『法の近代』(岩波新書) 6点 カテゴリ:政治・経済6点 書では冒頭に次のような問いが置かれてます。 私たちは、あるタイプの力の公使(例えば、略奪や侵略)を暴力として非難し、それとは異なる力の公使(例えば、徴税や土地収用)を権力として容認している。では、何によって権力と暴力は区別されるのだろう。型どおりに答えるなら、力の公使が合法的であるか否かだとなるだろう。では、何によって合法と非合法は区別されるのだろう。もちろん、法的根拠があるか否かだ。そして、近代においては、議会などの立法機関が制定した規範が法として通用している。 では、立法機関が制定した規範は、その内容を問わず、何であれ、法としてのステイタスをもつのだろうか。言い換えれば、私たちは立法機関を通じて、意のままに法を創ることができるのだろうか。(2p) 長々と引用していしまいましたが、これが書の中心となるテーマです

  • 佐々木敦『ニッポンの音楽』(講談社現代新書) 6点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

    12月28 佐々木敦『ニッポンの音楽』(講談社現代新書) 6点 カテゴリ:社会6点 1960年代の終わりから現在に至る日のポピュラーミュージックの歴史をコンパクトにまとめた。帯に「Jポップ誕生「以前」と「以後」の45年を通覧する」とあるように、Jポップがいかにして生まれ、いかにして終わったかということを語ったになります。 具体的言えば、はっぴいえんど、YMO、渋谷系(フリッパーズ・ギターの2人とピチカート・ファイヴ)、小室哲哉、中田ヤスタカに焦点を当て、それぞれの「物語」を語りながら日音楽シーンとその変化を浮かび上がらせる構成になっています。 目次は以下の通り。 第一部 Jポップ以前 第一章 はっぴいえんどの物語 第二章 YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)の物語 ~幕間の物語(インタールード) 「Jポップ」の誕生~ 第二部 Jポップ以後 第三章 渋谷系と小室系の物語 第四

    佐々木敦『ニッポンの音楽』(講談社現代新書) 6点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期
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    Tomosugi 2014/12/29
  • 戸田山和久『哲学入門』(ちくま新書) 9点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

    3月27 戸田山和久『哲学入門』(ちくま新書) 9点 カテゴリ:思想・心理9点 「哲学入門」というと、ソクラテスやカントなどの大哲学者の思想を解説したか、あるいは「私が死んだら世界は終わるのか?」、「なぜ人を殺してはいけないのか?」といった、多くの人が一度は感じたであろう疑問から、哲学的思考に誘う、といったスタイルが思い浮かびますが、この戸田山和久の「哲学入門」はそれらとはまったく違います。 今までの哲学的な問に対して、科学的世界観によって、それに答えたり、あるいはそれを解体したりしながら、「神は死んだ(ニーチェもね)」という言葉とともに世界の謎を解き明かそうとしたです。 主にとり上げられる哲学者はミリカン、ドレツキ、デネット。デネット以外はあまり知られていない哲学者でしょう。しかもこのは400ページ超のボリュームがあります。というわけで「読みきれるのか?』と思う人もいるかもしれませ

    戸田山和久『哲学入門』(ちくま新書) 9点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期
    Tomosugi
    Tomosugi 2014/03/28
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