→紀伊國屋ウェブストアで購入 2014年は、第一次世界大戦開戦100年目にあたる。ヨーロッパを中心に、それにちなんだ企画が、つぎつぎにおこなわれはじめている。日本でも、いくつもの出版が出はじめている。本シリーズ全4巻は、7年間に100を超える研究会の成果を凝縮したものであり、「日本初の本格的論集」にふさわしい内容になっている。各執筆者は、個々の専門領域を背景にしているとはいえ、研究会で議論されてきたことを踏まえて、それぞれの役割を果たしている。 2007年にはじまった京都大学人文科学研究所における共同研究班「第一次世界大戦の総合的研究」では、「第一次世界大戦のもった歴史的な意義とその現在性を二一世紀の日本という時空間から探って」いった。編者を代表して、山室信一は巻頭の<シリーズ総説>で、つぎのように説明している。「しかしながら、それは議論を「日本とアジアにおける第一次世界大戦」という問題に