ひったくりの件数をめぐって、大阪と千葉は2010年中、月ごとに何度も順位が入れ替わり、大阪の橋下徹知事と千葉の森田健作知事がホームページで被害防止を呼びかけた。 大阪のワースト1位脱出の鍵は、相次ぐ常習犯の逮捕。余罪を丁寧に捜査した結果、常習犯の「封じ込め」につながり、新たな発生を抑えた。 追跡にも力がこもる。昨年6月には大阪市内から逃走した男を追い、ヘリが出動。府警本部や署にリアルタイムで逃走の映像を送り、捜査員が堺市の民家の敷地に潜んでいた男を発見した。橋下知事は「大阪ではひったくり犯を捕まえるのに、ヘリまで飛ばす」と称賛した。 一方の千葉は、被害が多い署に、1カ月あたり延べ900人の専従捜査員を置いたが、2カ月程度の短期投入だったこともあって目立った効果はなかった。 被害が多いのは千葉市のほか、東京に近接して人口が密集している船橋市や松戸市などだ。県警は汚名返上に向けてプロジ