「この20、30年で選手の体格は格段によくなり、トレーニング方法も進歩し、野球のレベルは間違いなく上がった。しかし、監督が2位、3位でもクライマックスシリーズに出られるのをいいことに平気で続投するとか、おかしなことになって、プロとは何かを忘れている。実業界の友人たちに聞くと、一般の企業でも社長になるのが目的で、社長になってからどうしようという展望がない、アマチュア的な経営者が少なくないといいます」 「この30年、日本は世界を変えるような技術を生み出せず、携帯端末でも後れを取ってきました。日本のプロ野球も、規模の拡大どころか、現状維持にきゅうきゅうとしています。その結果、選手を米メジャーリーグに吸い上げられるだけのマイナー組織に化した感がある。プロ野球は産業界の縮図でもあるのです」 「かつては革新をもたらす組織と風土が日本にはありました。『SONY』のロゴをデザインし、『ウォークマン』を世に