レモンド米商務長官は8日、中国が台湾に侵攻し半導体受託生産大手の台湾積体電路製造(TSMC)を掌握すれば、米経済にとって「間違いなく壊滅的な」ものになると述べた。2023年3月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic) [ワシントン 8日 ロイター] - レモンド米商務長官は8日、中国が台湾に侵攻し半導体受託生産大手の台湾積体電路製造(TSMC)(2330.TW), opens new tabを掌握すれば、米経済にとって「間違いなく壊滅的な」ものになると、米下院公聴会で述べた。
日本で最も半導体バブルに沸く熊本──。キャベツ畑が広がるエリアにそびえ立つ世界最大の半導体メーカー「TSMC(台湾積体電路製造)」の巨大工場は、地域に何をもたらしたのか。中国在住経験のあるジャーナリストの西谷格氏が現地をリポートする。 * * * 熊本市東端に位置する市営団地の一角に、一際新しい3階建ての瀟洒な低層マンションが並んでいる。今年2月に稼働を開始したTSMC熊本工場の従業員が住む4棟の社宅だ。日中、出入りしているのは30代の身綺麗な女性や小さな子供たち。一見、よくある郊外の日常風景だが、彼ら台湾人の経済力はケタ違いである。4月から長男が小学生になるという30代の住人女性に中国語で話を聞いた。 「昨夏、夫とともに本社のある新竹(シンジュー)から来ました。日本は台湾より物価が安いのでとても暮らしやすいです。携帯の電波が少々弱いことと病院の待ち時間が長いこと以外、困ることはありません
解体作業が急ピッチで進む「天王星ビル」。瓦礫や粉塵が飛散しないうように消防車から放水が行われた=8日午後、台湾東部・花蓮(桐原正道撮影) 【花蓮(台湾東部)=白岩賢太、五十嵐一】台湾東部沖地震で被害が大きかった花蓮市では、地元当局が発災翌日に傾いたビルの解体に着手するなど、日本の災害現場とは異なる迅速な対応が注目を集めた。台湾では被災建物が周囲に危険をもたらすと判断した場合、所有者に通知することなく強制的に撤去できると法律で規定しており、危機意識の高さが際立つ。 8日午後、解体が進む花蓮市中心部の9階建てマンション「天王星ビル」の前で、重機を使った工事の進捗状況をじっと見守る住人女性(69)の姿があった。 「自室には貴重品が残っている。何とか入らせてほしいと、何度も頼んだがダメだった」。6階に住んでいた女性は、十数年前に80万台湾元(約400万円)でマンションを購入。間取りは1DK。「狭い
13日に投票が行われた台湾の総統選挙で、与党・民進党の頼清徳氏が550万票を超える票を獲得し、野党の2人の候補者を破って当選しました。台湾で1996年に総統の直接選挙が始まってから初めて、同じ政党が3期続けて政権を担うことになります。 一方、同時に行われた議会・立法院の選挙では民進党が過半数を維持できず、5月に就任する予定の頼氏は難しい政権運営を強いられることになりそうです。 4年に1度行われる台湾の総統選挙には、与党・民進党から今の副総統の頼清徳氏、最大野党・国民党から現職の新北市長の侯友宜氏、野党第2党・民衆党から前の台北市長の柯文哲氏のあわせて3人が立候補しました。 投票は13日に行われ、即日開票の結果、 民進党の頼清徳氏 558万6019票、 国民党の侯友宜氏 467万1021票、 民衆党の柯文哲氏 369万466票で頼氏が当選しました。 投票率は71.86%で、前回4年前より3ポ
台湾中で「歩行者優先」と叫ばれる中、北部・桃園市の中学生が手掛けた一枚の絵画作品が「歩行者差別だ」とネットユーザーから批判の声が上がるなど波紋を呼んでいる。 問題視とされているのは同市東興中学校の生徒が描いた「帝王条款」と題した作品。バスやトラック、自家用車、バイクなどさまざまな車両に囲まれ、クラクションを鳴らされているにも関わらず、リードを付けたカメを連れてゆっくりと横断歩道を渡る皇帝の姿が描かれている。 台湾の小学生から大学生までを対象とする今年の全国的な美術コンテストの漫画部門で特別優秀賞に選ばれている同作。学校側が生徒の受賞を祝いネットに投稿したところ、「歩行者の通行権を『帝王条款』に風刺するなんて。学校の教育に問題があるのではないか」などと非難された他、賞の撤回を求める人もいた。 学校側は生徒の作品について、歩行者と運転者とのトラブルを見て、メディアで見かけた見出しを使用し創作し
東京港に台湾の巡視船が来航しています。第一義的には日本近海に相次いで襲来した2つの台風を避けるためでしたが、それ以外にも理由があるようです。もしかしたら今後も台湾の巡視船が来日するかもしれません。 意外に新しい組織の「台湾海巡署」 東京港の晴海ふ頭に2023年8月8日から17日にかけて台湾(中華民国)の巡視船が接岸していました。船名は「巡護八号」。中華民国海洋委員会海巡署の艦隊分署に所属する1000トン級遠洋巡護船です。台湾の巡視船が東京港に入ることは非常に珍しく、「巡護八号」が日本に寄港したのはおよそ10年ぶりとなります。 海巡署は、日本の海上保安庁やアメリカの沿岸警備隊に相当する組織で、2000年1月に国防部海岸巡防司令部、内政部警政署水上警察局、財政部関税総局に分散していた船艇と権限を統合して発足しました。台湾は長らく不法船舶の監視や密輸・密漁の取り締まり、海上犯罪の捜査、海難救助な
自民党の麻生太郎副総裁が訪問先の台湾で「台湾有事」を念頭に、「日本、台湾、米国をはじめとした有志国には『戦う覚悟』が求められている」と発言したことに、中国の習近平政権が「でたらめ」「身の程知らず」などと逆ギレしている。だが、麻生氏の発言は、一部の語句は過激に感じるが、事前に調整されたものだった。そもそも、「台湾統一」への野望を燃やし、ことあるごとに台湾周辺で軍事演習を行っているのは中国ではないのか。 「外部勢力と結託し、台湾独立を図るいかなる挑発行為も失敗に終わる運命だ」「日本に媚び、台湾を売り渡す行為は台湾の民衆に災いを及ぼすだけだ」 中国外務省の報道官は9日、こんな談話を発表した。 在日本中国大使館も同日、「身の程知らずで、でたらめを言っている」「中国の内政に干渉し、台湾海峡の安定を損なう」「台湾は中国の台湾であり、台湾問題を解決するのは完全に中国の内政だ」「もし日本の一部の人間が中国
台湾のインターネットをほぼ全面的に支えているのは14本の海底ケーブルだ。台湾が中国と戦争することになれば、これが格好の標的になるだろう。 中国との緊張が高まる中、台湾政府は域内の通信体制強化を目指し、障害発生時に接続を支援できるような低軌道(LEO)衛星システムを求めて世界各国を訪問している。 イーロン・マスク氏と同氏のスターリンクはこうした問題に確実に対処できそうだが、若干問題がある。中国との深いビジネス上のつながりや中国政府に友好的な発言から、台湾はマスク氏に不信感を抱いている。 台湾と米宇宙開発企業スペースXは、2019年に衛星サプライチェーンについて試行的な協議を開始したが、22年初めに協議での友好的な雰囲気が一変した。 スペースXと同社の台湾拠点の担当者は、通信合弁会社で台湾勢の持ち分比率を51%以上にすることを義務付ける法律に関し、政府当局者に改正を求め始めた。協議に参加した当
取材・記事(Nikkei Asia) 黎子荷、鄭婷方 ビジュアル制作(フィナンシャル・タイムズ) エマ・ルイス、イレーネ・デ・ラ・トーレ・アレナス、サム・ジョイナー、サム・ラーナー、スティーブン・バーナード ビジュアル制作(Nikkei Asia) グレース・リー、キム・ミンジョン、マイケル・ツァン、白水奈緒美、西島秀慎、相田 浩子、キャサリン・クリール、マイケル・ピール ビジュアル制作(日本経済新聞) 黄田和宏、安田翔平、森田優里、坂井爽太郎 日経電子版に登録していない方へ 登録すると、有料会員限定の記事が毎月決められた本数まで無料で読めます。 ※「同意して次へ」ボタンを押下することで日経ID利用規約および日経IDプライバシーポリシーに同意したものとみなしますので、お読みの上でお進みください。
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