竜巻で被害を受けたつくば市北条の雇用促進住宅(5階建て)には、東京電力福島第一原発事故で避難した福島県いわき、南相馬の2市と大熊、双葉、富岡、浪江4町の7世帯計20人も入居していた。 富岡町から避難している会社員(33)は妻(38)と4階で暮らす。6日は昼食後、ふとベランダを見た妻が「竜巻だよ!」と声を上げた。渦は「ゴー」と音を立てながらみるみる近づいてくる。2人はベランダから離れた奥の寝室に逃げ込み、ふすまを押さえたが、「ドーン」という大音響と同時にふすまごと2、3メートル後ろのベッドまで吹き飛ばされた。会社員はとっさに妻の体を手で支えた。会社員は左足の甲、妻は左手の甲を切り、ともに打撲傷も負った。 昨年3月の原発事故直後、車で福島県内の避難所に逃げ、その後、親類宅などを転々とし、昨年5月からこの住宅に暮らしている。食器棚や冷蔵庫を買いそろえ、ようやく生活も落ち着いてきた中での被災。床中