「バキバキと何度も大きな音がしたので、気になって目を向けると窓の外が赤く光っていた。火事だと分かり外に飛び出すと、保育園から住宅の2倍くらいの高さの火柱が立っていた。熱気の中で、ぼうぜんと炎を眺めるしかなかった」 2022年5月11日深夜に三重県いなべ市の「いなべ市立笠間保育園」で発生した火災。近隣に住むA氏は、13年に林野庁長官賞も受賞した評判の保育園が炎上する様子を、このように証言する。 いなべ市消防署によると、火災を覚知したのは22年5月12日午前0時3分。同日午前0時11分に1台目の消防車両が到着し、最終的には消防車両20台、80人が出動した。消防署の職員は、「到着後すぐに放水を始めたものの、既に手がつけられない状況だった」と話す。 1台目の消防車両が現場に到着する直前に、約1km離れた場所から現場を撮影した写真を見ると、オレンジ色の大きな炎と真っすぐ立ち上る煙が確認できる。写真を