兵庫県稲美町で昨年12月にタクシー運転手永田三郎さん(54)が殺害された事件で、強盗殺人容疑で逮捕された派遣会社員の少年(19)=同県加古川市=が自分の携帯電話で配車を依頼していたことが県警への取材でわかった。永田さんが最後の客を乗せた場所付近で、少年に似た人物が目撃されていたという。 加古川署捜査本部によると、永田さんが勤務していた加古川タクシーには同月29日午前2時45分ごろに男の声で配車依頼の電話があり、永田さんが殺害現場から約2キロ離れたJR神戸線土山駅で客を乗せた。相手の電話は通話先に番号が表示されない非通知設定にされていた。 公衆電話からであれば「公衆電話」と表示されるため、捜査本部は配車依頼が携帯電話からかけられたと判断。土山駅近くの店舗経営者が少年に似た男を目撃していたことなどから、少年の携帯電話の発信履歴を調べたところ、同時刻にタクシー会社にかけていたことが判明した。