白化現象を起こしたサンゴ。グレート・バリア・リーフ内にあるリザード島で2016年3月撮影。(PHOTOGRAPH BY JURGEN FREUND) 世界最大のサンゴ礁であるグレート・バリア・リーフで過去に例をみない大量死が起こっていると報告され、オーストラリア政府は急きょ最高レベルの対応を決定した。 グレート・バリア・リーフの北端に当たるヨーク岬周辺海域でダイビング調査を行ったところ、サンゴが白く変化する白化現象により、死亡率が50%にも上っていることが明らかとなった。政府の発表によると、最も可能性が高い原因は海水温の上昇だという。 「サンゴ礁の中でも特に最北端のサンゴは、この夏の猛烈な暑さによって何カ月も温かい海水にさらされ、熱ストレスがもはや限界に達しています」グレート・バリア・リーフ海洋公園管理局の局長ラッセル・ライヒェルト氏は声明でそう語った。 サンゴの白化現象は海水が高温になる