高騰している電気・都市ガス料金は2023年に下がるのだろうか。欧州では天然ガス価格がピーク時からは下落したが、エネルギー危機前との比較では高騰したままで、料金もまだ元には戻らない。 日本の電気料金には、発電の30%以上を担う石炭の価格が大きな影響を与えるが、昨年史上最高値を更新した価格はほとんど下がっていない。 脱ロシア産化石燃料を進める欧州諸国が世界中で石炭を買い漁っているためだ。「血まみれ」と呼ばれる石炭にまで手を出している。石炭価格が下落する可能性は薄く、日本の電気料金が今年下がる可能性も小さい。 欧州は脱炭素よりも石炭を手当 欧州では暖冬により暖房と給湯を担う天然ガス消費量が抑制され、天然ガス価格が下落した。と言っても、欧州の昨年12月の月間平均の天然ガス価格は、エネルギー危機発生前の20年年末との比較では、6倍だ。価格は年末にさらに下落したが、今年初めの時点でも依然として3倍の水