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ブックマーク / book.asahi.com (36)

  • すばる文学賞・大田ステファニー歓人さん 1文字も書かないで「概念小説家」やってました 連載「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#6|好書好日

    第47回すばる文学賞 受賞作品「みどりいせき」 学校に馴染めず不登校気味の高校2年生の「僕」は小学校時代にバッテリーを組んでいたピッチャーの 春と再会し、知らないうちに怪しいビジネスの手伝いをすることに。隠語と煙で充満する隠れ家でグミ氏やラメちたちとつるみ、不健全で抗いがたい、鮮烈な青春にまみれていく――。 ふぁにーちゃんって呼んで 受賞の言葉にまず驚いた。 「どもう、ステファニーだお このたび、わらいありなみだありのすったもんだのすえ、スーパーすばるちゃん人形を手にしました。次はクリスタルすばるちゃん人形をゲトりたいので、グットシット期待してね。」 な、なんなんだ、この文体は⁉ 続いて受賞作「みどりいせき」を読んで、また驚いた。受賞の言葉×100の自由すぎる文体が完成度をもって最後まで貫かれていたからだ。そして、ペンネームは「大田ステファニー歓人」。 私、大田さんの話していることがちゃん

    すばる文学賞・大田ステファニー歓人さん 1文字も書かないで「概念小説家」やってました 連載「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#6|好書好日
    Tomosugi
    Tomosugi 2023/12/14
  • 特別公開:坂本龍一さん3万字インタビュー前編「音楽の大きなテーマは、亡くなった者を悼むということ」|じんぶん堂

    記事:平凡社 坂龍一さん(2013年5月撮影) 撮影:榎佳嗣 書籍情報はこちら バッハの「マタイ受難曲」を聴くと、まさに「音楽に救われる」という感じがする ――東日大震災と原発事故はだれしもにとってたいへんショッキングなできごとだったと思います。坂さんはどうお過ごしでしたか。 坂龍一:うーん……、直後はやっぱり、音楽を聴く気になれませんでした。 ――音楽家の方でも、音楽が聴けなくなるんですか。 坂:ええ、(音楽家には)きっとそういう人は多いと思いますよ。それで、ずいぶんと経ってから……、ひと月ほど経ってからかな、やっと聴いてみようかなと思ったのは。 ――そのときに、慰めや励ましになったもの、あらためて立ちかえったものってありますか。 坂:それは、やっぱりどうしてもバッハの「マタイ受難曲」です。僕のまわりの音楽好きでも同じようにいう人は多いけれど、やっぱり特別な曲ですね。「また

    特別公開:坂本龍一さん3万字インタビュー前編「音楽の大きなテーマは、亡くなった者を悼むということ」|じんぶん堂
  • 「神憑り軍人」たちは何を信じたか 藤巻一保さん「戦争とオカルティズム」インタビュー|好書好日

    藤巻一保さん=撮影・北原千恵美 藤巻一保(ふじまき・かずほ)作家・宗教研究家 1952年、北海道生まれ。中央大学文学部卒。編集者を経て著述活動に入る。東洋の神秘思想、近代新宗教に関する著作を数多く手がけている。主な著書に『密教仏神印明・象徴大全』『役小角読』『秘説 陰陽道』『愛と呪法の博物誌』『偽史の帝国 “天皇の日”はいかにして創られたか』など。 異常な時代の正体を明らかにしたかった ――藤巻さんの『戦争とオカルティズム 現人神天皇と神憑り軍人』は、陰謀論や超古代史などのオカルトに魅了された旧日軍の軍人たちを通して、日を〈聖戦〉へと導いたイデオロギーに迫った異色の戦争裏面史です。執筆のきっかけを教えてください。 若い頃から秘教的な世界に興味があって、長年その分野のを書いたり編集したりしてきましたが、一方で日は神の国であるという信仰に支えられた明治から昭和までの日についてもず

    「神憑り軍人」たちは何を信じたか 藤巻一保さん「戦争とオカルティズム」インタビュー|好書好日
    Tomosugi
    Tomosugi 2023/04/17
  • 小林昌樹「調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス」 参照すべき情報源と出会える|好書好日

    「調べ物においてキチンと答えを出す」には「情報源」を制するのが近道。「検索語」だけに頼っていては雑多な情報の中で迷子になるばかりである。 「調べた情報」をテレビ番組などに提供するリサーチャーは「情報源」が生命線。仕事柄、司書のレファレンス(調べ物相談)に助けられた経験は多い。特に著名人の家族史をたどる番組の取材では、秋田・京都……多くの地域図書館で、調査に活路を見いだしてもらった。 館内蔵書にとどまらず、インターネット検索でも「アタリをつける」勘どころがすごいのだ。膨大な資料と対峙(たいじ)する国会図書館司書であれば、そのテクニックの集積も更にすさまじかろう。書にはそんな秘伝・奥義が、ズラリと並んでいる。比喩ではなく、巻末の「索引」に当にズラリと並んでいる。 実は私、「索引」付きのを収集する癖があり、三千冊くらいは手元にある。「索引」には、ちょっとうるさい。 「索引」の構成や語句選び

    小林昌樹「調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス」 参照すべき情報源と出会える|好書好日
    Tomosugi
    Tomosugi 2023/02/22
  • 上白石萌音さん&翻訳家・河野万里子さんインタビュー 英文和訳から翻訳へ 原文でめぐる「赤毛のアン」の世界|好書好日

    言葉をもっと大切にしたくなった ――上白石さんはこれまでもミュージカル「赤毛のアン」(2015年)で主演を務めるなど、『赤毛のアン』という作品とのご縁もありました。書「翻訳書簡『赤毛のアン』をめぐる言葉の旅」で名シーンの数々をご自身の手で翻訳してみて、作品の印象に変化はありましたか? 上白石萌音(以下、上白石) これまでも『赤毛のアン』を素晴らしい訳で読んできたので、作品が持つ質や温かさは理解していたつもりでしたが、原文を読んでみると、描かれているものが以前よりもたくさん見えてきました。人間らしさのようなところも、また違ったかたちで見えてきたり。そういう新たな気づきをたくさん得られる機会をいただけて、すごく有意義な時間でした。『赤毛のアン』への思い入れも、より強くなりました。 ――普段、上白石さんは俳優として、演技による表現をされています。今回、翻訳という行為を経験されましたが、言葉に

    上白石萌音さん&翻訳家・河野万里子さんインタビュー 英文和訳から翻訳へ 原文でめぐる「赤毛のアン」の世界|好書好日
  • 果てなき“文芸の共和国”を目指す〈ルリユール叢書〉とはーーひとり編集部で30冊刊行できたわけ|じんぶん堂

    記事:幻戯書房 2019年6月から刊行を開始した〈ルリユール叢書〉が22年4月で30点目を刊行! 書籍情報はこちら 〈ルリユール叢書〉編集部、部員は一名。――企画・編集・DTPをひとりで切り盛り 〈ルリユール叢書〉30冊目のジョルジュ・シムノン『運河の家 人殺し』(森井良=訳/瀬名秀明=解説)の見が出来上がった。発刊から丸2年と9カ月、あっという間の歳月であったが、〈ルリユール叢書〉編集部をどうにかひとりで運営してきた。ぼくはいい大人(おっさん)であり、周囲もいい大人なので、誰も褒めてはくれない。『よくやったよな』と自分で自分をとりあえず褒めておこうかと思う。 30冊を33カ月で刊行しているということは、毎月一冊いくかどうかのペースで制作進行をこなしてきた計算になる。小社はあくまでも小社であるから、大手出版社の、資もマンパワーも余裕ありそうな立派な会社組織とはまるで環境が違う。企画から

    果てなき“文芸の共和国”を目指す〈ルリユール叢書〉とはーーひとり編集部で30冊刊行できたわけ|じんぶん堂
    Tomosugi
    Tomosugi 2022/04/27
  • 読者が変えたベストセラー――『日本国紀』元版と文庫版を検証すると(前編)|じんぶん堂

    記事:幻戯書房 『もう一つ上の日史』と『日国紀』単行・文庫版 書籍情報はこちら 2021年11月17日、百田尚樹著『[新版]日国紀』(幻冬舎文庫)という(全二冊)が出版されました。三年前に出た同著者による『日国紀』というの文庫版で、カバーや帯、版元の公式サイトには「当代一のストーリーテラーによる日通史の決定版」「知られざる史実と感動の歴史秘話が満載」「満を持して、待望の文庫化!」「大増量150ページ!! 著者こだわりの超大幅加筆により新しく生まれ変わった、令和完全版!」などという、思わず胸が高鳴るような文言が並んでいます。 今年に入り、この文庫(以下「文庫版」)の刊行予告がアナウンスされて以来、私にはずっとその存在が気にかかってきました。というのは昨年(2020)、『もう一つ上の日史 『日国紀』読書ノート 古代~近世篇』『近代~現代篇』という、『日国紀』(以下「元版

    読者が変えたベストセラー――『日本国紀』元版と文庫版を検証すると(前編)|じんぶん堂
    Tomosugi
    Tomosugi 2021/12/22
  • あの本をなぜ紹介できなかったのか 朝日新聞文芸担当記者が語り尽くす第2回「とっておきすぎ読書会」前編|好書好日

    半年以上、「放置」してしまったたち 山崎 いずれ紹介したいと思っていたけれど、紹介できないまま刊行から半年以上が経ってしまったを総まくりする「とっておきすぎ読書会」、半年ぶりの第2弾です。 中村 この企画を「とっておきすぎ」てますね(笑) 山崎 読書会の流れとしては、どうやってそのを知ったのか、なぜ紹介しそびれたのかをおさえたうえで、それぞれグッときたポイントを話して、わちゃわちゃしたいと思います。ということで、まずは私から。『植物園の世紀 イギリス帝国の植物政策』です。 川島昭夫『植物園の世紀 イギリス帝国の植物政策』(共和国) 野波 タイトルからしておもしろそうだよね。 山崎 これは書店を巡回中に見つけました。 中村 どういう棚で? 山崎 人文書の棚です。すてきな装丁に目を引かれて手に取った。読んでおもしろかったんですけど、どうにもできなかったのは、著者が刊行に間に合わず、ご病気

    あの本をなぜ紹介できなかったのか 朝日新聞文芸担当記者が語り尽くす第2回「とっておきすぎ読書会」前編|好書好日
    Tomosugi
    Tomosugi 2021/10/03
  • 「文部科学省」書評 現場に丸投げ 外から間接統治|好書好日

    文部科学省 揺らぐ日教育と学術 (中公新書) 著者:青木栄一 出版社:中央公論新社 ジャンル:新書・選書・ブックレット 「文部科学省」 [著]青木栄一 今年から予定されていた大学入試改革はなぜ混乱を招いて白紙に戻ったか。 文科省が従来の発想のまま民間委託したのが一因だ。書はこう解答する。 これまで文科省は、入試の実施を大学や入試センターに丸投げしてきた。無理を頼みやすい相手だから「兵站(へいたん)無視の作戦」が可能だった。だが企業が、同じようにコストを度外視して動くはずはない。営利活動への認識も甘く、公正性や利益相反に疑義が生じた。 「ゆとり教育」失敗の一因も、やはり文科省の「資源制約を考えない悪い癖」だった。現場の教員の対応力に全面的に頼ったのだ。 書はこのように構造的な問題に注目して文科省の現状を分析する。強調されるのは、文科省の二面性が生んだ「間接統治」だ。 文科省は教育委員

    「文部科学省」書評 現場に丸投げ 外から間接統治|好書好日
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    Tomosugi 2021/05/03
  • 「現代アートを殺さないために」 美術評論が書かぬ生々しい実態 朝日新聞書評から|好書好日

    ISBN: 9784309256641 発売⽇: 2021/01/05 サイズ: 19cm/384,18p 現代アートを殺さないために ソフトな恐怖政治と表現の自由 [著]小崎哲哉 一昨年の芸術祭「あいちトリエンナーレ」では、「表現の不自由」を問う展示が大量の非難や脅迫で中止に追い込まれ、国の補助金が一方的に取り消された。日の「自由」の実情を象徴する事件だ。 だが従軍慰安婦を題材とした作品ばかりが注目され、またあの話かと、大勢は無関心ではなかったか。問題の核心はどこにあるのか。アートの世界で何が起こっているのか。書はそこに斬り込む。 2014年、「すべてはこの年に始まった」。内閣人事局の設置と同年、文化行政でも、展示作品へのクレームや国際交流事業での中国韓国外しなど、政権による介入が進んだ。「最近は放射能、福島、慰安婦、朝鮮など」は「NGワード」というわけだ。 「忖度」(そんたく)は

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    Tomosugi 2021/03/14
  • フルポン村上の俳句修行|好書好日

    フルーツポンチの村上健志さんによる「フルポン村上の俳句修行~わかったつもりでごめんなさい~」。村上さんが月に1度、街のさまざまな句会にゲスト参加して腕を磨きます。

    フルポン村上の俳句修行|好書好日
  • GHQが「洗脳」?実態は 賀茂道子さん、保守論壇「自虐史観植え付けた」説を史料で探る|好書好日

    「ウォー・ギルト・(インフォメーション・)プログラム」という言葉が保守論壇で流行している。第2次世界大戦後の占領軍の計画で、日人は洗脳され、自虐史観に塗り替えられたというのだ。その全体像を膨大な史料から探った著作が公刊された。当に日人は洗脳されたのか。研究の結果から著者は「洗脳されたとは思えない」という。 「体系的な施策ではなかった」 著作は『ウォー・ギルト・プログラム――GHQ情報教育政策の実像』(法政大学出版局)。著者は賀茂道子・名城大学非常勤講師(日政治外交史)だ。 この言葉は、文芸評論家の故・江藤淳氏が1989年の『閉(とざ)された言語空間』(現在は文春文庫)で紹介した。GHQ(連合国軍総司令部)の文書から見つけた江藤氏は、「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」と表記した。現在の保守論壇はWGIPと略す。 ◇ 代表的な施策が二つあったとされる。GHQの一部門CI

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    Tomosugi 2020/06/08
  • 「建国神話の社会史」書評 押しつけられた教育現場の本音|好書好日

    建国神話の社会史 史実と虚偽の境界 (中公選書) 著者:古川隆久 出版社:中央公論新社 ジャンル:新書・選書・ブックレット 建国神話の社会史 史実と虚偽の境界 [著]古川隆久 天照大神の孫である瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が、葦原中国(あしはらのなかつくに=日)に降り(天孫降臨)、その曽孫である彦火火出見(ひこほほでみ)が紀元前660年に橿原宮で初代天皇(神武天皇)に即位した――『日書紀』は以上のように建国の由来を語っている。王政復古の大号令から始まった明治政府、そして大日帝国は『古事記』・『日書紀』の建国神話を正統性の根拠とした。 もちろん天孫降臨うんぬんがあくまで神話であることは、当時の日人も理解していた。神話を歴史の教科書に載せるべきではないという意見が教育現場で公然と語られた。神武天皇の即位年や欠史八代の天皇の異様な長寿は、中国の史書の記述や考古学・人類学の成果と矛盾すると

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    Tomosugi 2020/03/08
  • 「ゴシック・カルチャー」論じる新世代の暗黒批評家・後藤護さんインタビュー|好書好日

    文:篠原諄也 写真:北原千恵美 後藤護(ごとう・まもる)暗黒批評家、映画音楽ライター、翻訳家。 1988年山形県生まれ。『金枝篇』(国書刊行会)の訳文校正を担当中。また「高山宏の恐るべき子供たち」をコンセプトに掲げる「超」批評誌「機関精神史」の編集主幹を務める。黒眼鏡を着用。 苦しむ知性、滅びの美学 ――「暗黒批評」とは何でしょう? 暗黒批評……僕のやってることですよ(笑)。ただのキャッチフレーズなんですよね。もともとゴシック・ロマンスやフィルム・ノワールが凄い好きでした。それを日語にすると、暗黒小説や暗黒映画になるらしいと。ああ暗黒舞踏もあるなとか気づき始める。暗黒というのは、結構何にでもつくんだなと思っていたところ、とうとう哲学の人まで「暗黒啓蒙」(ニック・ランド)とか「ダークエコロジー」(ティモシー・モートン)と言い出したぞ!と。これはもう批評全体が暗黒化せねばなるまい!と思って

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  • 「ガンバの冒険」シリーズ半世紀、斎藤惇夫さんインタビュー たくましきネズミ、重なる民主主義|好書好日

    斎藤惇夫さん=2019年12月26日、さいたま市浦和区、興野優平撮影 安保で挫折、くすぶった思いは生き残り希望つなぐ 斎藤さんの1970年のデビュー作『グリックの冒険』は、人間に飼われたシマリスが故郷の森を目指す物語だ。そして主人公を励まし、道案内をするのがドブネズミのガンバだった。ところが刊行後、脇役への反響がすさまじかった。子どもたちから届いた段ボール数箱分もの手紙は、多くがガンバの続きを求めていた。 その声に応え、次作の『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』を書き上げた。人間が放したイタチの脅威にさらされた島のネズミが、助けを求めてくる。町に暮らすガンバは、危険を顧みず島に渡ることを決意。ガンバと、ガンバの強い言葉に動かされた15匹のネズミたちは、妖しくも獰猛(どうもう)な白イタチのノロイを相手に知恵を振り絞って渡り合う。 ネズミは、人間をうまく利用しつつ共存する。そんなたくましさが

    「ガンバの冒険」シリーズ半世紀、斎藤惇夫さんインタビュー たくましきネズミ、重なる民主主義|好書好日
  • 國分功一郎さんインタビュー 考えるための読書術|じんぶん堂

    記事:じんぶん堂企画室 國分功一郎さん 書籍情報はこちら 人文書は日で読まれている ――AIの時代、自分で考えることがますます重要になっています。そういう意味では読書、とりわけ人文書を読む意義が高まっていると思いますが、出版関係者からは読書離れが止まらない、人文書が読まれないという声を聞きます。 僕はいろいろな国を知っているわけではないけど、日は比較的、人文書が読まれている方だと思います。海外で、僕が書いた思想や哲学のの売れ行きを話すと、そんなに売れているのかと驚かれます。 僕は今度、英国の出版社からを出しますが、英国では人文書は日のようなビジネスにはなっていません。僕が一緒に仕事をしているのが大学出版だからかもしれませんが、一般の読者に読んでもらうというより、研究成果を形にして残すために出すという印象です。 そもそも人文書はそんなに読まれるジャンルではないでしょう。にもかかわら

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  • 「近現代日本の民間精神療法」 国境越えねつ造された起源を暴く 朝日新聞書評から|好書好日

    ISBN: 9784336063809 発売⽇: 2019/09/13 サイズ: 22cm/399,15p 近現代日の民間精神療法 不可視(オカルト)なエネルギーの諸相 [編]栗田英彦、塚田穂高、吉永進一 私は学生の頃から、催眠術、西式健康法、野口整体、手かざし、静坐法などをやってきた。医者に行ってもどうにもならない問題があったからだ。一定の効果が感じられる以上、それらの療法を斥ける理由はなかった。それらにどういう「科学的」根拠があるのかわからないが、そのうちわかるだろうと思っていた。まだ、そうなってはいない。ただ、「民間療法」と呼ばれる、これらの療法に関する研究は進んできている。私は以前に『癒しを生きた人々』(1999年)というを読んだことがあるが、書はそれを受け継ぐとともに、もっと格的に考察を広げている。そのことは、巻末の「民間精神療法主要人物および著作ガイド」を見れば明白であ

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    Tomosugi
    Tomosugi 2019/11/18
  • 人から借りた本は最後まで読まないと気まずい Gottz(KANDYTOWN)|好書好日

    Gottz(ごっつ) 1992年生まれ。東京のヒップホップグループ・KANDYTOWNのメンバー。2018年10月に1stソロアルバム「SOUTHPARK」をリリースしたばかり。これまでの活動では、16年に発表されたKANDYTOWNのセルフタイトルアルバムに加え、IO、KEIJU(ex. YOUNG JUJU)、DONY JOINT、MUDといったメンバーのソロ作にも参加している。またアパレルブランド・BlackEyePatchのコレクションにモデルとしても登場した。 東京・世田谷を拠点に活動する大所帯のヒップホップグループ・KANDYTOWN。メジャーレーベルで活躍するKEIJU(ex.Young Juju)、Neetzをはじめ、モデルや映像作家としても活躍しているIO、ヒップホップマニアからも人気が高いDONY JOINT、MUD、ロックシーンから評価されているRyohuなどなど、総

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  • 真剣勝負の選考が文学を豊かに|好書好日

    ISBN: 9784166610280 発売⽇: 2015/06/19 サイズ: 18cm/233,21p 石原慎太郎「太陽の季節」、開高健「裸の王様」、綿矢りさ「蹴りたい背中」…。これらの名作はどうやって芥川賞に輝いたのか? 全選評を読破した文芸記者が、その舞台裏、謎に包まれ… 芥川賞の謎を解く—全選評完全読破 [著]鵜飼哲夫 又吉直樹さんが芥川賞を得て世間が沸いている。私もこそこそと『火花』を一冊買ってきた。そんなお父さんがたくさんいるに違いないが、彼らは芸人・又吉を知るまい。賞を取ったからこそ、どれどれとに手を伸ばす。時代に乗り遅れまいと身銭を切る。つまりそこには芥川賞への信頼が作用しているわけだが、それはいったいどういうことか。書はその秘密に迫る。 1935(昭和10)年に芥川賞は始まる。著名な作家を委員に選び、選考会を開く。委員ごとに選評を書き、「文藝春秋」誌上に発表するとい

    真剣勝負の選考が文学を豊かに|好書好日
  • 「仏像と日本人」書評 信仰の対象? 文化財とみる?|好書好日

    明治初期の廃仏毀釈から「仏像ブーム」の現代まで、人々はさまざまな思いで仏像と向き合ってきた。各時代の“知識人”を通して、日人の感性の変化をたどり、劇的に変わった日の宗… 仏像と日人 [著]碧海寿広 このところ仏像ブームが続いている。われわれは何を求めて仏像を見に行くのだろう。 書は、近現代において日人が仏像とどのように向き合ってきたか、その変化を追う。面白いのは、見る側の視線が世情とともに揺れ動くことだ。 明治のはじめ、仏像が大きな危機を迎えたのはよく知られている。仏教排斥運動によって、多くの寺や仏像が破壊されたのである。そのとき、それを救ったのが文化財という思想だった。万国博覧会への出展や、博物館での展示、さらには寺院自身が宝物館を建て、文化的価値の高いモノは国宝や文化財に指定されていった。つまり宗教性を薄めた結果、難を逃れることができたのである。有名なフェノロサと岡倉天心によ

    「仏像と日本人」書評 信仰の対象? 文化財とみる?|好書好日