タグ

ブックマーク / econ101.jp (14)

  • ピーター・ターチン「人工知能はカウンター・エリートを量産し、社会を不安定化させるだろう」(2023年11月20日)

    ChatGPTをはじめとする生成AI人工知能)の目覚ましい成功は、機械の台頭が労働者にどのような影響をもたらし、最終的に我々の社会をどう変えるのかについて沸騰していた議論にさらに火をくべた。破滅派は、ロボットが人間に取って代わり、人類文明を滅ぼすだろうと予測している。楽観派は、成長に伴う苦しみは避けられないが、乗り越えれば、新たなる知的機械によって我々社会はもっと良くなるだろうと主張している。なんだかだいっても、人類は、過去の技術革命を特に悲惨な結果とせずに、うまく消化してきている。 しかし、歴史から学ぶのは、簡単ではない。AIによる革命は、我々社会に新たな予期せぬストレスをもたらすだろう。現在、技術のシフトのもたらす勝者と敗者について議論されているが、これは重要な側面を欠いている。技術シフト後に社会・政治的な混乱がどれだけ生じるかも重要だ。 この原理の極端な例として、ある特殊な労働者階

    ピーター・ターチン「人工知能はカウンター・エリートを量産し、社会を不安定化させるだろう」(2023年11月20日)
    Tomosugi
    Tomosugi 2023/11/25
  • ノア・スミス「実は日本は様変わりしてるよ」(2023年1月23日)

    By 稲ノ歯鯨 – Own work, CC BY-SA 4.0 2020年代は1990年代とはちがう BBC の東京特派員ルーパート・ウィングフィールド=ヘイズが書いた,日についてのエッセイが広く話題になってる〔日語版〕.ぼくも読んでみたけれど,ひどくいらいらしてしまった.このベテランジャーナリストは――2012年から日に暮らして働いたすえに――日の印象をまとめている.彼によれば,日は停滞して硬直した国で,「ここに来て10年経って,日のありようにもなじみ,次の点を受け入れるにいたった.日は,変化しそうにない.」 でも,日に暮らしたことがあって,2011年以降も年に1ヶ月間ほどここに来て過ごすのを繰り返してる人物として,そして,日経済についてかなりの分量を書いてきた人物として言わせてもらえば,日はまちがいなく様変わりしてる.すごく目につきやすくて重要なところがあれこれ

    ノア・スミス「実は日本は様変わりしてるよ」(2023年1月23日)
    Tomosugi
    Tomosugi 2023/02/05
  • サイモン・レン=ルイス「なぜ西洋諸国の大半はパンデミックでこれほど失敗したのか」(2021年5月4日)

    [Simon Wren-Lewis, “How most of the West got the pandemic so badly wrong?” Mainly Macro, May 4, 2021] 近頃は,そうそう大したことでは驚かなくなっている私だが,OECD 諸国の大半が今般のパンデミック対応で失敗したのには愕然とした.とはいえ,ジョンソンのイギリス,トランプアメリカ,ボルソナーロのブラジル,モディのインドの成り行きに愕然としたわけではない.こうした国々が失敗する理由は,あまりに歴然としていた.なにより,パンデミックが始まる前から,「イギリスは人命を救うために経済を制限することから手を引く国になるべきだ」と,ジョンソンは考えていた.そうすることで,イギリスは世界経済でなんらかの大きな優位を得られるだろうというのが,彼の思惑だった.これによって国民保健サービス (NHS) が陥っ

    サイモン・レン=ルイス「なぜ西洋諸国の大半はパンデミックでこれほど失敗したのか」(2021年5月4日)
    Tomosugi
    Tomosugi 2021/05/09
  • アントン・ハウズ「国家の作り方:中世イギリスに王として転生したあなたは、近代国家を作ることができるだろうか?」(2020年8月28日)

    How to build a state Words by Anton Howes, Works in progress, 28th August 2020 歴史を通じて、国家は、権力の維持に苦闘している。資金を調達したり、市民を統治するためには、民間の護衛官 [1]訳注:主に近代国家以前に、国家によって限定的に権力を与えられた準官吏や民間人のこと や〔民間人の〕用心棒に頼らざるをえなかったのだ。国家は、どのようにして今日の形態に移行したのだろう? 人は、政府が今日のような官僚制度をずっと昔から備えていたと簡単に想定してしまう。17世紀における〔特定利権者への〕独占権の広範な付与や、強大な権力を備えた領土保有貴族のような政治制度は、今より腐敗していた単なる時代遅れの異物のように見えているだろう。19世紀半ばになるまで、政府が医療や教育にほとんど関与していなかった事実は、人々の脳裏からは欠落

    アントン・ハウズ「国家の作り方:中世イギリスに王として転生したあなたは、近代国家を作ることができるだろうか?」(2020年8月28日)
    Tomosugi
    Tomosugi 2020/11/28
  • ジョセフ・ヒース 「『じぶん学』の問題」(2015年5月30日)

    The problem of “me” studies Posted by Joseph Heath 大学での「ポリティカル・コレクトネス」の問題についていろいろ言うジャーナリストは、まだたくさんいるのだが、言っていることはたいてい古臭いか、どこか的外れに思われるものばかりだ。私が見るところ、ポリティカル・コレクトネスの盛り上がりは90年代初頭に最高水位に達したが、そのあとはずっと凋落傾向にある(少なくとも教員の間での話で学生については別の問題だ)。この認知相違の一因は、不正確な語法にありそうだ。大学外の人々はポリティカル・コレクトネスという言葉の下にたくさんの別のものをまとめてしまうのだが、大学ではそれぞれ別の言葉が使われている。今日ここで書きたいのは、しばしばポリティカル・コレクトネスとされてしまうが、正確には「“じぶん”学」の問題として知られている、ある困った状況、傾向についてだ。

    ジョセフ・ヒース 「『じぶん学』の問題」(2015年5月30日)
    Tomosugi
    Tomosugi 2019/01/10
  • ノア・スミス「ノア・スミス流日本旅行ガイド:後編」(2018年6月30日)

    [Noah Smith, “Noah Smith’s Japan Travel Guide,” Noahpinion, June 30, 2018] (前編はこちら) 大阪 大阪だと,あちこち見て回る移動手段は地下鉄中心になる.大阪市営地下鉄〔現・大阪メトロ〕は全世界最高の運行がなされている地下鉄網だ.日では〔エスカレータなどで〕たいてい左側を歩くけれど,大阪ではみんな右側を歩く.ぜひ心に留めておいてほしい.他の都市から大阪に来た人たちとぶつかること確実だ.あと,自転車には要注意. 梅田:大阪で新宿の向こうを張るのが梅田だ.というか,観光客でごったがえす前の新宿がこんな感じだった.べどころが連なりクールなネオンが照らす通りがいくつもある.Hep Five モールにある観覧車に乗れば,都市のきれいな眺めが楽しめる. 難波:梅田よりさらにクール.〔道頓堀の〕ひっかけ橋〔戎橋〕近くのグリコマ

    ノア・スミス「ノア・スミス流日本旅行ガイド:後編」(2018年6月30日)
    Tomosugi
    Tomosugi 2018/07/12
  • タイラー・コーエン 「フィクションの計量経済学 ~ニューヨーカー誌の編集者に備わる影響力を測定する~」(2004年6月4日)

    ●Tyler Cowen, “Econometrics and New Yorker fiction”(Marginal Revolution, June 4, 2004) ニューヨーカー誌に掲載されるのはどんなタイプの小説なんだろうか? キャサリン・ミルクマン(Katherine Milkman)は大学時代に副専攻としてアメリカ研究を選んだという。そんな彼女が標的としたのはニューヨーカー誌。1992年10月5日から2001年9月17日までの間にニューヨーカー誌に掲載された計442編に上る小説(短編)を読み漁って膨大な情報が詰まったデータベースを一から構築したのである。そしてロココ調の壮大な数式を携えてデータの山に分け入り、小説部門のその時々の編集者が雑誌に掲載される小説のタイプに何らかの影響を及ぼしているのかどうか、雑誌に掲載される小説の作家の性別や小説に登場するキャラクターの人種に何ら

    タイラー・コーエン 「フィクションの計量経済学 ~ニューヨーカー誌の編集者に備わる影響力を測定する~」(2004年6月4日)
    Tomosugi
    Tomosugi 2018/07/03
  • タイラー・コーエン「医薬品産業での投資回収率のとある推計によれば…」

    [Tyler Cowen, “One estimate of the rate of return on pharma,” Marginal Revolution, May 4, 2018] (…)医薬品産業での R&D 投資へのリターンはすでに資コストを下回っており,今後たった 2~3年でゼロに達すると予想される.しかも,R&D を改善してこの傾向を逆転させようと業界が あらゆる努力をしているにも関わらずにこうなっているのだ. 上記はケルヴィン・スコットから.グローバル需要が成長しつづけているなかでこうなっていることに留意しよう.供給側に不具合が起きていることがうかがえる.

    タイラー・コーエン「医薬品産業での投資回収率のとある推計によれば…」
  • ジョセフ・ヒース「『批判的』研究の問題」(2018年1月26日)

    [Joseph Heath, “The problem with “critical” studies,” In Due Course, January 26, 2018] 学部生だった頃,こんな風に思っていた――《「客観的」「価値自由」なやり方で社会現象を研究する実証主義が社会科学で蔓延しているのは世界の災厄だ.そんなものは幻想だ,というか有害な幻想だ.だって,客観性をよそおいつつ,その裏には隠れた目標があるんだから.つまり,支配しようという利害関心をもってるんだ.人々を主体ではなく研究の対象として扱うなんて政治的に中立じゃない,だってそうやってうみだされる知識ってのは,どういうわけかうまいぐあいに,まさに人々を操作し管理するために必要とされるたぐいの知識になってるもの.つまり,「客観的な」社会科学はちっとも価値自由なんかじゃない,むしろ抑圧の道具になってるじゃないか.》 これに替わる選

    ジョセフ・ヒース「『批判的』研究の問題」(2018年1月26日)
  • マーク・ソーマ 「ぐらつくテーブルとノーベル賞級の証明」(2005年10月30日)

    ●Mark Thoma, “There’s Enough Froth for All of Us to Study”(Economist’s View, October 30, 2005) 経済学者の一団がレストランのテーブルを囲んで話を交わすとなったら、話題になるのはおそらく次のようなことだろう。時間と予算という制約の枠内でどの料理を注文するのが最適だろうか? レストランが経費を可能な限り節約するためには、テーブルをどこにどう配置したらいいだろうか? チップは、ウェイターから心のこもったサービスをうまく引き出せるだろうか? メニューに「材の変更はできません」と申し添えることのコストとベネフィットは? どういう場合にセルフサービスにすべきなんだろうか? 話が脱線して、不動産市況について意見が交わされることもあるだろう。 物理学者の一団がレストランのテーブルを囲んで話を交わすとなったら、趣

    マーク・ソーマ 「ぐらつくテーブルとノーベル賞級の証明」(2005年10月30日)
    Tomosugi
    Tomosugi 2015/12/23
  • タイラー・コーエン「白人アメリカ人は奴隷制とその遺産からどれだけ利益を得たのか」

    Tyler Cowen”How much have white Americans benefited from slavery and its legacy?” (Marginal Revolution, May 25, 2014) 補償に関するタナシー・コーツのエッセイについて、多くの人が議論している。エズラ・クラインがこの論議を次のように要約している。 コーツが示しているのは、自らのために複利の力を手にしようと、白人によるアメリカは数百年にも渡って殺傷兵器や人種差別的法律、偏った裁判所や居住地隔離を用いてきたということだ。彼が何度も繰り返し使っている単語は「略奪」である。白人によるアメリカは、アフリカアメリカ人の働きを盗むことによってその富を築き、そしてそれが違法となってからはアフリカアメリカ人の働きと芽生え始めた彼らの富を略奪することでさらに富を増した。そして次には、決定的なこ

    タイラー・コーエン「白人アメリカ人は奴隷制とその遺産からどれだけ利益を得たのか」
    Tomosugi
    Tomosugi 2014/05/28
  • タイラー・コーエン 「日本のテレビ番組はどうして中途半端な時間に始まるのだろうか?」(2005年7月5日)

    質問;日ではテレビ番組が中途半端な時間に始まるのですが、そのことはご存知でしょうか? 6時58分から開始する番組もあれば、7時ちょうどに始まる番組もありますし、7時5分開始の番組もあります。どうしてなのでしょう? 答え;数年前までは、日テレビ番組も大抵は正時 [1] 訳注;「1時00分ぴったり」や「2時00分ちょうど」といったように、きりのいい時間のこと に始まっていました。しかしながら、視聴率競争でライバル局に負けないために、正時から少しずらして番組を始める放送局が出てきたのです。正時(例えば、6時ちょうど)に番組が始まると、正時よりも少し前(例えば、6時55分)に番組が終わりますが、視聴者は番組の終了とともにテレビのチャンネルを次々と替える傾向にあります。チャンネルを替えた時にコマーシャルが流れていればまたすぐに別のチャンネルに替えられてしまいますが、(例えば6時58分開始の)番

    タイラー・コーエン 「日本のテレビ番組はどうして中途半端な時間に始まるのだろうか?」(2005年7月5日)
    Tomosugi
    Tomosugi 2014/05/04
  • タイラー・コーエン 「相手の名前をド忘れした時の対処法」(2007年6月17日)

    ●Tyler Cowen, “When you forget someone’s name”(Marginal Revolution, June 17, 2007) 悲しいかな、人の名前をド忘れしてしまうことが多くなってきている。レストランの場所なんかは忘れたことないんだけどね。というわけで、グレッチェン・ルービン(Gretchen Rubin)が紹介している「相手の名前をド忘れした時のごまかし方」に耳を傾けてみることにしよう。 ごまかし方その1. 「ファーストネームでお呼びしたいんですが、そういうわけにもいかないようですので」:「いつものように(ファーストネームで)『デイヴィッド』とお呼びしたいところなんですが、この場でそう呼ぶのはふさわしくない(失礼にあたる)んじゃないかって思いも一方ではありまして・・・」 ごまかし方その2. 「お名前は勿論覚えていますが、あなたのことをもっと詳しく知

    タイラー・コーエン 「相手の名前をド忘れした時の対処法」(2007年6月17日)
    Tomosugi
    Tomosugi 2014/04/06
  • 成功する人に特徴的な5つの認知の歪み

    Tyler Cowen, “The five cognitive distortions of people who get things done“, Marginal Revolution, September 10, 2013 タイラー・コーエンはジョージ・メイソン大学経済学教授。貨幣経済学、ミクロ経済学政治哲学、社会哲学を専門とする。The Great Stagnation(邦訳『大停滞』)の著者。ハーバード大学よりPh. D. (経済学)取得。 私としては「認知の歪み」ではなく「推論の歪み」と呼びたいところだが、いずれにせよ面白いのでJason Kottkeから以下に引用する。 これはプレゼンテーションなので幾つもの大事な内容が抜けていますが、Michael Dearingの「成功する人に特徴的な5つの認知の歪み」は面白い読み物になっています。5つの歪みとは ナルシシスト ウエ

    成功する人に特徴的な5つの認知の歪み
    Tomosugi
    Tomosugi 2013/09/12
  • 1