昨年から今年にかけて大きなインパクトを与えたのは「Web 2.0」というキーワードに代表される数々の技術やサービスだろう。エンタープライズITの観点からは軽視されがちな印象があるが、その痕跡はIT業界を変えようとしている。Web 2.0以降の技術トレンド、業界の動向について、稚内北星学園大学学長 丸山不二夫氏と、同大学東京サテライト校の客員教授で日本総合研究所きっての技術者である細川努氏が語り合った。 ――昨年来「Web 2.0」と呼ばれる流れが、技術的にも社会的にも大きな影響を与えていると思います。そこでまず、エンタープライズITの観点から「Web 2.0とは何か」を考えていきたいのですが、いかがでしょうか。 丸山不二夫氏(丸山氏) Web 2.0とは何かというと、基本的には「Webをプラットフォームとし、ネットワークを通じてサービスを組み立てる」ことであり、突き詰めれば「技術をどう結合