【ソウル=細川幸太郎】韓国サムスン電子が31日発表した2023年12月期の事業別業績で、半導体部門の営業損益は14兆8800億ウォン(約1兆6500億円)の赤字(前の期は23兆8200億ウォンの黒字)だった。半導体部門の赤字は15年ぶりで、過去最大の赤字を計上した。同部門の売上高は同32%減の66兆5900億ウォンだった。そのうちメモリー売上高は36%減の44兆1300億ウォン、受託生産(ファ
高度な半導体への需要が高まる中、Samsungは最大の競合であるTSMCとの競争に拍車を掛けている。 激化するファウンドリー企業の競争 Samsungは、HPC(High Performance Computing)、AI(人工知能)、5G(第5世代移動通信)および6G(第6世代移動通信)、そして車載アプリケーションが需要をかき立てていると述べた。 Samsungのファウンドリー事業担当プレジデントであるSi-young Choi氏は、事前に準備していた声明の中で「1.4nmに向けた技術開発目標と、各アプリケーションに特化したファウンドリープラットフォーム、そして一貫した投資を通じた安定供給は全て、顧客の信頼を確保しその成功を支援するための当社の戦略の一部だ。パートナーと共に全顧客のイノベーションを実現することは、当社のファウンドリーサービスの中核を成している」と述べた。 2022年、Sa
関連キーワード IBM(アイ・ビー・エム) | Intel(インテル) | CPU IBMはトランジスタを垂直に積み重ねる構造のチップ(半導体集積回路)を開発した。これはチップの技術革新における新しいアプローチだと言える。半導体業界はさらなるスケーリング(微細化)に向けて手を緩めていない。Intelと半導体受託製造大手のTSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)は、2023年から2024年にチップの新設計を発表する。 どれだけのトランジスタをチップに搭載できるか――IntelもIBMもこの点で目指す方向は同じだ。ただし両社の手法は異なる。IBMの新チップにはある特性において期待がかかる。 メインフレームさえも“冷却不要”に? IBM新チップの衝撃 併せて読みたいお薦め記事 連載:「ムーアの法則」の限界突破に望み “1週間無充電で動くスマ
① 本稿の趣旨 前々回に続き前回の寄稿も好評を得たようなので、今回も引き続き一連の半導体材料の輸出管理見直しに関する分析記事を書かせていただこうと思う。 今回は随所で報じられている「サムスンが中国産のフッ化水素のテストを始めた」というニュースの背景について考察したい。 本件については、特に今回の輸出管理見直しに関して疑問を持つ立場の方から、「ほら見たことか、韓国企業が代替材料を探し始めたじゃないか。だから言わんこっちゃない」というような趣旨の反応が多いように思えるが、仮に中国産の純度の落ちるフッ化水素をラインに使おうものなら工場の歩留まり(製造量に対する定格合格品の比率)は大幅に落ちざるを得なく、企業経営としてはかなりのマイナスになる。少し待てば日本から個別輸出許可が降りてフッ化水素が入ってくる見込みが十分あるのだから、本来現段階でそれほど無理をする必要はない。 それにも関わらずサムスンが
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