物質のもとになる元素のうち、日本の理化学研究所のグループが発見した「113番元素」について、化学に関する国際機関は、日本という言葉を取り入れた「ニホニウム」という名前に正式に決定しました。元素に、日本が命名した名前がつけられるのはこれが初めてで、アジアでも初めてのことになります。
松本です。 新元素の名称案が「Nh:ニホニウム」に決まりました 日本人が発見し、初めて命名権を得た113番目の元素の名称案が「Nh:ニホニウム」に決定しました。 周期表の日本の国名を残すのは、かねてからの悲願でありましたし、非常に喜ばしいことです。 しかし、元素マニアの目線で言うと、ほんの少しだけ残念なこともあるのです。 そこらへんを命名の流れを踏まえて、語ってみたいと思います。 なぜ「ニホニウム」という名称になったのか まず、命名権を得られるんじゃないかという段階で、色々と候補はありましたが、日本に由来する名称というのが最有力でした。 そもそも元素に国名をつけるのって、どうなの?という意見もあるかもしれませんが、そこらへんも説明しておきますと、国名をつけるのは割とメジャーです。 ここ最近国名由来の元素名はなかったので、メジャーです、と言うと若干ずれた回答になるかもしれませんが、少なくとも
理化学研究所のチームが発見し、日本初の命名権を獲得した原子番号113番の新元素の名称案が9日、国際純正・応用化学連合から公表される。これまで日本の国名にちなむ「ジャポニウム」が有力とされてきたが、日本語に基づく「ニホニウム」の可能性が高いとの観測が浮上している。 新元素の名称は国や地域、科学者などの名前にちなみ、語尾に「イウム」を付けるのが国際規則。チームを統括し名称案を決めた森田浩介グループディレクターは「日本で発見されたことが分かるようにしたい」としており、国名にちなむ名称になりそうだ。 当初検討されたジャポニウムはラテン語やフランス語に由来するが、関係者は「森田氏は自国語にこだわったようだ」と指摘しており、ニホニウムの可能性が高いとの見方が出ている。 過去に使用した元素名は使えない規則があり、元東北大総長の小川正孝博士が明治41年に新元素として命名し、後に別の元素と判明し周期表
物質のもとになる元素のうち、日本に初めて名前を提案する権利が与えられた「113番元素」について、化学に関する国際機関は日本の提案を踏まえた名前と元素記号の案を日本時間の今月9日に発表し、一般から意見を募ることになりました。 これを受けて理化学研究所のグループは名前と元素記号の案をことし3月に国際機関に提出し、国際機関がふさわしいものかどうか審査を行ってきました。 その結果、国際機関は日本の提案を踏まえた113番元素の名前と元素記号の案を日本時間の今月9日に発表し、一般から意見を募ることになりました。 意見の募集は5か月間行われ、国際機関では集まった意見を検討したうえで、ことしの末か来年の初めごろ、名前と元素記号を正式に決定する予定です。
理化学研究所が合成した原子番号113番の元素が新元素と国際的に認定される見通しになったことが25日、関係者への取材で分かった。国際学術機関が来年1月にも決定し、日本が発見した初の新元素として理研に命名権を与える方向で最終調整している。発見を争ったロシアと米国の共同研究チームを退けて認定される見込みで、科学史に残る大きな成果となる。 元素は物質を構成する基本的な粒子である原子の種類のこと。未確定を含め118番まで見つかっており、米露などが国の威信をかけて発見を競ってきた。アジアによる新元素の発見は初めてになる。 新元素の名称と元素記号を提案する権利は発見チームに与えられる。113番の名称は日本にちなんだ「ジャポニウム」が有力とみられ、関係機関の承認を得て決定する。 92番のウランより重い元素は自然界に存在せず、人工的に合成して発見される。113番は理研と露米チームがともに発見を主張し、約10
理化学研究所は、平成16年に発見した113番目の元素の3回目の合成に成功したと発表した。新たな崩壊過程を確認したことで発見を確実に証明でき、新元素として国際的に認定される可能性が高まったという。日本物理学会の英文誌(電子版)に27日、論文が掲載される。 国際機関が新元素と認定すれば研究チームに命名権が与えられ、日本人が発見した元素の名前が初めて周期表に記されることになる。元素名は「ジャポニウム」が有力視される。 理研の森田浩介准主任研究員らは16年と17年の計2回、当時最も重い原子番号113の元素を加速器で合成。国際機関に申請したが、データ不足などを理由に認められなかった。 今年8月、3回目の合成に成功し、直後に壊れてドブニウムなどの元素に変わっていく様子を調べた。ドブニウムの崩壊パターンは2種類あるが、今回は過去2回とは違うタイプを観測。両方の現象を確認できたことで「113番の元素合成を
_ [journal][science] 天皇陛下の論文 天皇誕生日からは数日すぎてしまいましたが、先ごろ、天皇陛下が 1st author で論文を出されていました。PubMedから検索できます。 Evolution of Pacific Ocean and the Sea of Japan populations of the gobiid species, Pterogobius elapoides and Pterogobius zonoleucus, based on molecular and morphological analyses. Akihito, Fumihito A, Ikeda Y, Aizawa M, Makino T, Umehara Y, Kai Y, Nishimoto Y, Hasegawa M, Nakabo T, Gojobori T. Ge
10月4 インドとインドメタシンのどうでもいい話 カテゴリ:有機化学雑記 ある日、突然友人に尋ねられたこと。 「CMでさ、インドメタシンって薬が出てくるじゃない」 「ああ、あるね。非ステロイド系消炎鎮痛剤に分類される医薬品で、シクロオキシゲナーゼを阻害することによってプロスタ……」 「いや、そんなウンチクはいいんだけどさ、あれってインドと何か関係があるの?インド人が作ったとか?」 「いや、あれは確かもともとアメリカのメルクが出した薬だから、特別インドと関わりはないと思うけど」 「何だ、全く関係ないんだ」 そういわれると全く関係がないのかどうかよくわからない。調べてみることにしました。 (indomethacin) まずインドメタシンの構造は上の通り。中心にインドール骨格を持っています。なるほど、インドメタシンの名はこのインドールから来ているのでしょう。ちなみにこのインドールは、高濃度では糞
「日本には、自然科学振興にとても熱心な自動車会社があってうらやましい。」 日本で「すばる」というと第一義的にプレアデス星団のことを指すが、海外で「SUBARU」というと一般には富士重工のブランドを意味する。"SUBARU Telescope"と聞いて、プレアデス星団を思い浮かべる外国人はかなり特殊な部類だ。実際、富士重工のところにすばる望遠鏡に関する郵便物がそれなりの頻度で舞い込むそうだ。 基礎研究に何百億と寄付を行う社会貢献に熱心な恐るべき日本企業、誤解ではあるが、一部で凄いイメージが流布している。図らずも、ゼロコストのCSRアピールだ。 この話をはじめて聞いたとき、望遠鏡の命名権の売却もしくは、民間企業による次世代望遠鏡の可能性をすこしだけ空想した。文科省に頼ってばかりでは未来が切り開けないこの時代、外部獲得資金が重要とはよく言われる。資産家や財団の寄付事業の形として「望遠鏡」という選
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6月6日、今夏の打ち上げを目指している月周回衛星「SELENE」(セレーネ)の愛称を「かぐや」に決めた。「竹取物語で月に帰るかぐや姫と、探査のために月に向かうSELENEが重なり、日本人にとって親しみやすいため」と説明している。 4~5月にはがきやWebサイトで募集し、1万470件の有効応募があった中から、最多となる1701件の応募があった「かぐや」が選ばれた。次に多かったのも「かぐやひめ」(804件)。「うさぎ」「つきうさぎ」や「つくよみ」なども多かった。 かぐやは日本発の大型月探査機。主衛星と2機の副衛星で構成し、それぞれ高度が異なる月周回軌道にのって月の表面や重力場などを調べ、月ができた理由や進化の過程の解明に役立つデータを地球に送信する。現在は種子島宇宙センターで打ち上げ準備中だ。
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