理化学研究所と筑波大などは18日、共同開発した世界最速のスーパーコンピューター「京」(神戸市中央区)が、計算機を使った優れた応用技術に与えられる米国計算機学会の「ゴードン・ベル賞」を受賞したと発表した。同賞はスパコン分野でもっとも権威がある。受賞は、実効計算部門の最高性能賞で、国内グループの受賞は、04年の海洋研究開発機構のスパコン「地球シミュレータ」を使った研究以来7年ぶり。 京は毎秒1京回(京は1兆の1万倍)以上の計算能力がある。研究グループは今回、京を使って半導体材料の性能の指標となる電子の通りやすさを調べるプログラムを開発。これまでになく高精度のシミュレーションができることを証明した。 京は他にも、これまで性能が足りずにできなかった、局地的豪雨や巨大地震・津波など複雑な過程を経て起きる自然現象などのシミュレーションに応用できると期待される。受賞について中川正春文部科学相は同日の閣議