米国サウス・カロライナ州にて建設が進んでいたVCサマー原発2号機と3号機の建設が中止されると7月末に発表された。一方、英国で建設が進んでいるヒンクリー・ポイントC原発については、工費の増加があるものの、建設主体の仏EDF(仏電力)と中国CGN(広核集団)は建設を予定通り進める意向だ。 両原発の建設に関する意思決定の違いは、どこから来ているのだろうか。投資の意思決定は、収益率とリスク、即ち投資額に対しどの程度の収益が見込まれるか、その見込まれる収益率が変動するリスクがどの程度あるかによっている。米国の原発は米ウエスティングハウス(WH)製、英国の原発は仏アレバ製だ。英国の事業が進むということは、英国事業の収入が良い、あるいはリスクが低いということだろうか。米英企業の意思決定の違いは何に由来するのだろうか。 企業の目的は事業を継続し、存続し続けることだ。そのため、企業は事業への投資を行い存続に