アン・ダルトンさんは生涯の大半をうつと戦って過ごした。人と話すことは滅多になく、家から出ることもなかった。 かつてウォール街の投資会社に勤めていた61歳になる彼女の日々は、「どうせ」という思いとともにゆっくりと過ぎていった。10種類も組み合わせた抗うつ剤は効き目がなく、2年前ついにどうにもならなくなって、電気ショック療法を受けることになった。 ダルトンさんのような患者はアメリカに1,600万人いると推定されている。数か月に渡る抗うつ剤による治療も効果がない。一部の研究者は、問題はそれが診断される方法にあると指摘する。