眠っている間も、人間の脳は相変わらず活発なままで、損傷の修復やら免疫や気分の制御やらで大忙しだ。 『Cell Reports』(5月5日付)に掲載された研究によると、脳は起きている間に経験したことを再現するのにも忙しいのだという。これは夢とはまた別のものだ。 わざわざそんなことをする理由は、経験を整理し、古い記憶を上書きすることなく新しい記憶を長期的なものとして保存するためと考えられるそうだ。
眠っている間も、人間の脳は相変わらず活発なままで、損傷の修復やら免疫や気分の制御やらで大忙しだ。 『Cell Reports』(5月5日付)に掲載された研究によると、脳は起きている間に経験したことを再現するのにも忙しいのだという。これは夢とはまた別のものだ。 わざわざそんなことをする理由は、経験を整理し、古い記憶を上書きすることなく新しい記憶を長期的なものとして保存するためと考えられるそうだ。
意識は人類の最大のミステリーの1つだ。それはなぜ、どうやって芽生えたのか? はたしてそれは実在するのか、それともただの幻想なのか? 答えるどころか、答えを探すことすら難しい難問だ。しかし科学者たちは今、その謎に少しずつ迫ろうとしている。 もっとも最近の成果は、意識が存在するうえで必要不可欠と考えられる、2つの脳内ネットワークの関係が明らかになったことだ。 ミシガン大学(アメリカ)の研究者が『Science Advances』(3月11日付)で発表した研究によれば、「デフォルトモード・ネットワーク」と「背面注意ネットワーク」は相反する関係にあるのだそうだ。 こうした排他的な関係にあるネットワークの相互作用が、私たちが周囲の環境に働きかけたときの体験を素早く内部化することを可能にし、意識を支えているのだそうだ。
自動車、バス、飛行機はなんとか我慢できても、船になると全然ダメ、3D画面、ましてやVRとなると吐き気が止まらなくなるという私に朗報だ。 これまで、薬に頼らずに乗り物酔いなどを防ぐアイテムはいろいろと開発されてきたが(該当記事)、今回のやつはかなり効果が期待できそうである。 今回開発されたものは、ヘッドバンドで頭に装着し、耳の後ろあたりに固定するデバイスで、微弱な振動を内耳神経に伝えることで、乗り物酔いを予防することができるのだという。
情報通信研究機構と大阪大学は、ヒトの立体視力の個人差に対応した神経線維束を明らかにした。今後、弱視など立体視と関わる視覚障がいの解明や、個人差を考慮した映像提示技術の開発などにつながるとしている。 情報通信研究機構(NICT)と大阪大学は2018年11月19日、ヒトの立体視力の個人差に対応した神経線維束を明らかにしたと発表した。NICT脳情報通信融合研究センター 主任研究員 天野薫氏らと大阪大学の研究グループが共同で行った。 ヒトの立体視は、両眼が受け取る視覚情報の違いを手掛かりとして、視覚情報が脳で処理されることで成り立っている。しかし、ヒトの立体視力には大きな個人差がある。これまで脳を傷つけることなく定量的に調べる方法が限られていたため、立体視力の個人差の原因は明らかになっていなかった。 研究グループは、脳の離れた場所同士を結ぶ線維束に着目。最新のMRI計測を用いて、視覚処理に関わる脳
記憶は脳にはっきりと独特な遺伝子マーカーを残すそうだ。 これはイスラエルの研究者が発見した驚きの事実で、その遺伝子マーカーを使えば人が死んだ後でも記憶を取り出すことができるかもしれないという。 この技術は、警察が犯罪の犠牲者の記憶を記録・再生させるという未来への扉を開くものだ。
あることに強い関心を持った場合、人は周囲のことが目に入らなくなる。1つのことに完全に集中した時、脳が状況を記憶するためのリソースを割けなくなるからだ。 以下の動画は「変化の見落とし」という現象を紹介したものだ。パスの回数を数えている視聴者は途中にゴリラが登場したことに気がつかない。 selective attention test 専門家は、その原因が日常の退屈な出来事をいちいちすべて記憶しないからだと考えている。そんなことをしていたら、頭の中は無意味な記憶で溢れかえって、必要なことを憶える余地がなくなってしまうだろう。 9. 他のことは思い出せるのに肝心なことが思い出せない 言いたいことがあるのに、なかなか思い出せないといった経験があるだろう。言葉が喉元まで出かかっていながら、言葉が出てこないあの感覚のことだ。 類似の経験として、思い出したいことではなく、代わりに無関係だが似たような内容
科学者らは、超細型の針を使用したインプラントシステムを開発。遠隔操作により、薬剤を脳深部へ、ピンポイントの正確さで投与できる。 現時点では動物での試験しか行われていないが、この技術は、手の届きにくいところにある脳回路の、治療を必要とする箇所のみを標的とするため、副作用を抑えられる可能性があり、成功すれば脳疾患の新たな治療法となり得るだろう。 先月24日にこの研究結果を発表した生物医学研究チームを率いる、マサチューセッツ工科大学 (MIT)のロバート・ランガー教授によると、「疾患の種類を問わず、薬剤を望み通りの箇所に、正確に投与できる」。 鬱病からパーキンソン病に及ぶ様々な脳疾患に、より効果的かつ安全な治療法が求められている。血液脳関門と呼ばれる領域の先までは、薬剤を投与するという単純なことが難しい。脳の最深部となれば、よりいっそう困難となる。 経口投与薬や静脈注射は、薬剤が脳の全領域に浸透
記憶力を強化するとうたう脳にインプラントを埋め込む技術は新しいものではない。だが、まったく新しいアプローチによって、脳の声に耳を傾けて反応するデバイスが登場した。 この”閉ループ法”による脳深部刺激を試みた結果、リストに掲載された単語の記憶率を15%向上させることに成功したのだ。 これは将来的にアルツハイマー病などの神経変性疾患を患う人たちのクオリティ・オブ・ライフを改善する手助けとなるかもしれない大きな成果である。
迷走神経刺激の前と後(Pre-VNSとPost-VNS)に、植物状態の患者の脳内でどのように情報の共有が増加したかを表すイラストレーション。(PHOTOGRAPH BY CORAZZOL ET AL) 植物状態が1年以上続いた場合、症状は恒久的とみなされ、回復の見込みはないと考えられてきた。 だからこそ、自動車事故後に15年間植物状態だった男性が意識を取り戻したというニュースは驚きを持って受け止められた。脳は、そのように機能するはずがないのだ。 フランスの研究者が、ある装置を35歳の患者の胸部に埋め込み、迷走神経に電気を流し刺激した(VNS)。迷走神経とは、頸部を通り腹部まで伸びる脳神経で、覚醒や注意に関係している。 この刺激療法を毎日1カ月間続けた結果、あらゆる望みが断ち切られていた男性は、驚くべき回復を見せた。この研究は、9月25日付けの科学誌「Current Biology」に発表さ
サヴァン症候群は脳機能に重大な欠陥をもたらすが、特定の能力を通常では考えられないほど引き上げる。 その好例としてキム・ピーク(故人)がいる。彼のIQは87でしかなかったが、これまでに読んだすべての本の仔細を思い出すことができたり、出会った人の誕生日の曜日を正確に計算するなど、記憶力や計算能力においては常人を遥かに上回る能力を有していた。 関連記事:10の魅力的才能を持つサヴァン症候群の人々 2. ハイパーサイメシア(超記憶症候群) これまで起きたあらゆる出来事を記憶する力を与える極めて珍しい症例である。超記憶症候群の人たちは、今まで経験したことの細部に至るまでをすらすらと思い出すことができる。 この症例の人たちの研究からは、彼らの脳が通常の人の平均サイズよりも小さい傾向にあることが判明している。桁外れの記憶力と聞けば、大きな脳を想像するかも知れないが、実はそうではなかったのである。 関連記
脳障害には男女差があることは昔からしられていたことだが、それ以外にもまた別の性差が発見された。 特定の領域を流れる血液の量の観点から見ると、女性の脳は男性よりも活発であるらしいのだ。これは女性が男性よりも賢いということではない。だが、アルツハイマー病やパーキンソン病といった脳の病気を治療する方法の手がかりにはなりそうだ。
著:Giovanni Sala(リバプール大学 Cognitive Psychology PhD Candidate)、Fernand Gobet(リバプール大学 Professor of Decision Making and Expertise) 才能の具備と左利きであることに関連があるという通説には長い歴史がある。レオナルド・ダ・ヴィンチは左利きだった。マーク・トウェイン、モーツァルト、マリー・キュリー、ニコラ・テスラ、アリストテレスもそうだった。それは今日も変わらない。バラク・オバマ元米国大統領は、ビジネスリーダーであるビル・ゲイツ氏やサッカーのライオネル・メッシ選手同様、左利きだ。 しかし、左利きの方が天才になる可能性がある、というのは本当だろうか? 利き手と数学的能力に関する我々の新たな研究を含め、最新の証拠を見ていこう。 全人口の10%から13.5%は右利きではない、と推定さ
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