古くから食べられている納豆でも、菌と大豆の相互作用について、まだ詳しいことはよく分かっていません。京都大学大学院農学研究科の研究グループは、大豆と納豆がどのように相互作用しているのかを調べるために、「生きた大豆」と「死んだ大豆」のそれぞれに納豆菌を接種する実験を行いました。 大豆は種子なので、新鮮な大豆はもちろん発芽能力を持っています。しかし、常温で数か月保存すると大豆は発芽能力を失ってしまいます。 京都大学プレスリリースより 研究グループは発芽能力を持った新鮮な大豆を「生きた大豆」、発芽能力のない大豆を「死んだ大豆」として、それぞれの大豆に吸水させたあとで納豆菌を接種し、37℃で保温して納豆菌の様子を調べました。 その結果、「死んだ大豆」では納豆菌がよく生育しており、48時間後には納豆特有のねばねばとした粘質成分が確認されました。一方で「生きた大豆」では、納豆菌の菌数が100分の1程度に