相対性理論、周期表、DNAの複製など、高校の物理・化学・生物系の授業ではいくつものことを学んできただろう。 こうした知識は、現在も続くあらゆる驚愕の事実への探求の基礎である。だが無論のこと、科学は高校の知識の範囲に収まるものではない。その次のレベルへと知識を深めようと思えば、それはたちまち素晴らしく興味深いものとなる。 ここでは特に順位をつけることなく、海外の高校では教えてくれなかった、めくるめく科学的事実を見ていこう。 もしかしたら日本の高校では教えてくれていたのかもしれないが、文系の私にとっては未知なる世界だ。ちなみに生物は割とよかったが、物理がやばくて100点満点中3点だったこともある。うちの女子高は追試がないのでよかったけども。
飽くなき好奇心を持つ科学者たちは世にあるあらゆる謎を解明すべく、日々前向きに答え探しをしている。 ワームホール、暗黒物質、宇宙の始まりや、単細胞生物が人類まで進化した全地図など、複雑すぎる謎も、科学技術の発達と共に徐々に解明されつつある。 だがすべての答えが出たわけではない。 特にあたりまえのようにある単純な疑問ほど後回しにされがちだ。ここでは割と身近にあるものの、正確な答えがでていない謎をいくつか見ていこう。 もちろん研究結果は日々更新されていくし、またその解釈も諸説あるのを考慮にいれておいてほしい。
【ボストン・AP通信】 被害者のものと思われた2本の毛髪、犯行現場から採取されたようなトラックに付着した汚れ、犠牲者が履いていた人気ブランドジーンズのデザインに酷似しているバンパーに残った痕跡。16歳の少女に対する性的暴行と殺人事件について起訴されたスティーブン・バーンズに対する訴訟は、どう見ても状況証拠のみで構成されているような状況だった。 それゆえ、彼は下された有罪評決に対して動揺した。 「『こんなことが起きるはずがない。おそらく、いや、たぶん、似ているからといって違う誰かに有罪判決を下せないはずでしょう』とずっと言い続けた」とバーンズは言った。 DNA検査が彼の潔白を証明するまでの20年間、彼は刑務所で過ごすこととなった。すなわち、過去10年間に非難を浴びた犯罪捜査科学によって、全面的に、もしくは部分的に有罪判決を受けた数百人のうちの一人となったのだ。 咬んだ跡、潜在指紋、銃器の特定
「科学的知識は万人によって共有されるべきもの」とトップに掲げるそのWebサイトには、北里柴三郎、志賀潔、寺田寅彦、本居宣長、九鬼周造といった日本の科学者・哲学者・偉人や、アルベルト・アインシュタイン、ルイ・パスツール、マックス・プランク、ヴィルヘルム・オストヴァルトなど海外の著名な科学者たちの著作がPDF形式で公開されている。いずれも著作権者の許諾を得て掲載しているという。 その数、500冊以上。PDFは、本をそのまま画像で取り込んだものではなく、組版(くみはん)用のマークアップ言語「TeX」で1冊1冊組版したものだ。実際にPDFを見てみると、丁寧に組版されており、昔の著作でも読みやすい。文章のコピーもできるため、単語の検索も容易に感じた。 一体誰が作ったのか。Webサイトには本人のプロフィールらしきものもない。Webサイト内にあったメールフォームから連絡を取ったところ、返信があった。なん
2つのブラックホールが合体するシミュレーション画像。2月に観測された重力波の発生源だ。(ILLUSTRATION BY SXS COLLABORATION) 衝突するブラックホール、琥珀の中から見つかった恐竜の一部、生命が住めるかもしれない惑星。この1年の間に、科学の分野ではときにまるで映画のようにドラマチックな発見がもたらされた。 2016年のすばらしい科学的発見をおさらいし、人類の起源から宇宙の深淵に至るまで、私たちがこの世界への理解をどれだけ深めたのかを振り返ってみよう。 時空のさざ波「重力波」を初観測 アインシュタインが存在を予言してから100年。ようやく宇宙の時空のさざ波が観測された。重力波と呼ばれるこのさざ波は、最大級に激しい出来事によって引き起こされる。今回観測された重力波の源は、お互いのまわりを回りあいながら衝突した2つのブラックホールの合体だった。重力波はこのような巨大な
カール・マルクスは「宗教とは民衆のアヘンである」と述べましたが、信仰心を感じるときに脳がどのような反応を示しているのかはよくわかっていません。そんな中、宗教的な活動をするときに活性化する脳の報酬系が、ギャンブルや音楽鑑賞で活性化する部分と同じであるとする研究がアメリカの研究者によって発表されました。 Reward, salience, and attentional networks are activated by religious experience in devout Mormons: Social Neuroscience: Vol 0, No 0 http://www.tandfonline.com/doi/10.1080/17470919.2016.1257437 The brain on God https://www.researchgate.net/blog/post
スポーツや演奏で上達するときに何が起きているか? この疑問に、身体知の認知科学から迫る。 なにか上手くなりたい目標がある人にとって気づきがあるかも……と思ったが、本気で練習しているなら誰だって知ってる「身体知」の話だ。「体で覚える」とか「腑に落ちる」というやつで、"Don't think! Feeeel!"といえばピンとくるかも。 お手本をコピーするだけでなく、その時の周囲の状況や身体の各部位に意識的になり、ことばと身体の両方で「分かる」ところに持っていくことだ。本書が面白いのは、研究者自らが実験台となり、バッティングの練習に取り入れて実際に上達しているところ。様々な身体知研究の紹介をする一方で、自らの経験に基づいた実感が溢れ出ている。 本書の姿勢はこうだ。これまでのスポーツ科学では、運動力学研究により、身体各部位の動作を要素還元的に分析し、「モノ」としての身体のあり様を明らかにしてきた。
科学的手法とは、大きな疑問でも小さな疑問でも、その根本を突き止める作業にほかならない。問いに答えがある限りは非常に有用なツールである。いずれは宇宙を計算できる量子コンピューターも完成するときがくるだろうが、それもやはり科学的手法の結果なのだ。 だが、ときにはその歩みが遅々としていることもある。俗世のことから地球外に関する疑問まで、ここで紹介するのは答えにたどり着くまでにとんでもなく時間がかかった10の疑問だ。
mhoye on Twitter: "Extremely angry with the state of academic CS research right now. (1/n)" MozillaでFirefoxのエンジニアリングコミュニティマネージャーであるMike Hoyeが、コンピューター科学におけるアカデミック研究の残念な現状に激怒している。 コンピューター科学のアカデミック研究の現状に激怒している。 MozillaがBugzillaを始めとした多数の情報を公開した結果として、多くの研究論文が書かれている。 我々はそのような研究には注目している。論文はじっくり読んでいるし、研究結果にしたがって今後の方向性も決めている。 しかし、我々は常に変化する世界に生きている。そのため、我々はデータをもとに結果を再検証して、仮定が正しいことを確認する。 ここで我々が行いたいことは、我々はある意
音の世界では、センスだけでなくサイエンスも重要なみたいです。 バイオリン職人が最後の仕上げに使用するニスなどの塗料。木材の保護と保存を高めるだけでなく、音色の質を高める役割をも果たすことがスイスの科学者らによって論じられています。 塗料の化学成分、塗布する量、木材への浸透度によって、いかに楽器の音響効果に影響するか明らかにしたのは、スイス連邦材料試験研究所(EMPA)のMarjan Gilani氏ら。Applied Physics Aの新刊で特集されています。 研究でサンプルに使われたのは、ノルウェイで育った常緑高木であるベイトウヒ(マツ科)。同じ木から複数の種類の塗料をコーティングして調査が行なわれました。そのうち2つは、研究者独自の塗料、また他の2つはドイツの一流バイオリンメーカーによるもの。X線トモグラフィーを使用しながら、サンプルに何度も振動を与えてその影響を調べる実験が行なわれま
『しぜんとかがくのはっけん!366』(田中 千尋:監修/主婦の友社) “ものづくり大国”の復権が求められる中で、理数系人気がますます高まっている。幼児対象のサイエンス教室や、幼児から参加できる実験ワークショップなど、見渡せば幼いときから科学に触れられる機会は格段に増えた。 家庭学習に熱心な家庭も増えている。学習は、「自分から学ぶ」主体性と「コツコツやる」積み重ねが高い効果を挙げる。特に理数系は積み重ねの学問なので、意欲を持って着実に理解を深めていく必要がある。幼児なら親が一緒に、小学生なら手引きをして、理数関係の本を読んだりドリルに取り組むなどの家庭の例が、教育雑誌などでよく見られる。 『しぜんとかがくのはっけん!366』(田中 千尋:監修/主婦の友社)は、「理系に強い子どもになってほしい」と願う家庭にうってつけの一冊だ。本書は、37万部を突破したベストセラーの読み聞かせ本『頭のいい子を育
Kさんは、今は拠点を相馬に移し、試験操業のために漁に出ます。試験操業とは、福島県によるモニタリングの結果から安全が確認されている魚種に限定し、小規模な操業と販売を行うことで、福島県の漁業再開に向けた基礎情報を得るために行われています。(参考リンク:福島漁連試験操業ポータルサイト) (リンクは削除されました) 販売される漁獲物は福島県漁連が中心となり、放射性物質の検査を行っています。市場に出る漁獲物は、もちろん放射性物質の検査をクリアしたものたち。しかし築地市場などでは、なかなか競り落としてもらえず、何度も何度も競りにかけられ、かなりの安値でようやく購入者が現れる、ということが度々起こっています。 Kさんは言いました。 「(放射線量を)測っていない魚より、測ってある魚の方が安心だとは思わないのだろうか。」 苦悩と憤りに満ちた表情の彼の言葉は重く、私は言葉を失いながら、Kさんの自宅を辞しました
『使える哲学』(古田博司著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者は筑波大学の教授ですが、専門はもともと歴史学だそうです。西洋の哲学書は大学時代から読んでいたものの、あくまでも雑多な興味のうちのひとつにすぎなかったのだとか。しかし昨年には、『ヨーロッパ思想を読み解く』(ちくま新書)という本まで出してしまったというのですから、ある意味で、自身の好奇心を極めたともいえるはず。しかし、その結果として気づいたこともあったようです。 いわば素人として哲学を勉強していくと、日本の哲学研究をしている人たちのうちのかなり多くが、西洋から来たというだけで、根拠のないバカバカしい思想をありがたがって、さらに難しい理屈をつけて世の中に送り出し、人々を迷妄の森にさまよわせていることに気づきました。(「はじめに」より) なかなか手厳しい意見ですが、さらに著者はあるとき、西洋人の思考には「向こう側」の世界が存在する
Abby Mayes is a lead developer for Mozilla Science Lab, which is a global network of researchers, tool developers, librarians, and publishers who work to further open science on the web. Abby has previously done work as a bioinformatics software developer, was a mentor on the Genome Informatics Group, and has won several awards for science and mathematics. In this interview with her prior to her t
ヒューゴー賞(Hugo Awards)は、世界中のSFファンが注目するSF、ファンタジー、ホラージャンルの重要な賞である。 受賞作は世界SF大会(ワールドコン, World Science Fiction Convention)に登録したファンの投票で決まり、大会の間に開催される授賞式で発表される。気取った文芸賞とは異なり、批評家ではなくファンが決める賞なので、必ずといって良いほど面白く、ベストセラーにもなる。そういった点で、とても信頼性がある賞だった。……少なくともこれまでは。 ところが、このヒューゴー賞が社会政治的なバトルグラウンドになってしまったのだ。 アメリカのSF作家のなかには、最近のヒューゴー賞は「マイノリティの人種、女性、同性愛者への公正さを重んじるリベラルな政治性を優先して選ばれている」、「文芸的な作品が重視され、娯楽的なSFが無視されている」といった不満を持つ者がいる。そ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く