水中でうごめく緑の触手。ある意味ホラーだ。 実はこれ、硬い骨格(一般にサンゴと呼ばれる部分)を形成するとても小さな刺胞動物、サンゴのポリプが食べ物を探しているところだという。 夜な夜な長い触手を伸ばし、石のような骨格を広げながらプランクトンを食べるポリプたち。「サンゴの本体」とも称される彼らの成長をとらえたタイムラプス映像が話題になっている。
【動画】地中海西部で、サンゴの群体が協力して獲物を捕らえ、食べている様子が初めて報告された(解説は英語です) 海の底に張り付いて花のような姿をしたサンゴは、攻撃的な捕食者とは程遠いイメージがある。しかし、騙されてはいけない。サンゴの群体を形成するポリプは、小さな口をしていても、見た目よりはるかにどう猛だ。 イタリアのナポリにあるアントン・ドーン動物学研究所の生物学者トーマス・ヴェガ・フェルナンデス氏もやはり、小さなオレンジ色のサンゴが、自分の体の何倍もあるオキクラゲ(Pelagia noctiluca)を捕らえて食べているところを初めて目撃して仰天した。 フェルナンデス氏は、研究仲間のルイージ・ムスコ氏とともに、イタリアのパンテッレリーア島でキサンゴの一種(Astroides calycularis)を観察していたとき、人間の指先ほどしかないポリプがクラゲの体の一部らしきものを口に入れてい
メキシコ湾の水深2300メートルの深海で、サンゴの「秘密の花園」が発見された。 米海洋大気局(NOAA)が動画を公表、科学者らもメキシコ湾でこうした群体を見たことがないという。 サンゴの群体が見つかったのは、調査船オケアノス・エクスプローラーによる23日間の遠征調査でのこと。オケアノスは米政府が出資する唯一の海洋研究船で、調査は2018年4月中旬から行われた。メキシコ湾の深海についてはまだほとんど知られておらず、研究者は無人探査機(ROV)を使うことで、船上にいながら海中を観察できた。(参考記事:「【動画】奇妙すぎる深海イカを発見、新種か」) 今回見つかったサンゴは、ウミトサカ目、トクササンゴの仲間。比較的深い海で見られるサンゴで、成長して「森」を作る。しかし、研究者らが驚いたのは、これほど極端に深い場所に、これほど密集したサンゴの群体があったことだ。群体は、フロリダ半島の西岸に近い海底谷
南極の海底で発見されたクリーチャーの姿が…地球の生物とは思えないレベル 南極の深海には、およそこの世のものとは思えない、色も形も奇妙なスケールワームが生息しているとのこと。 南極の海底で発見された、驚くべき生物の姿をご覧ください。 Antarctic Scale Worm こ、これが地球上の生き物!? エイリアンのような恐ろしい体に、金色のブラシのようなキラキラの体毛。 恐ろしくもあり、美しくもある……。 その正体は「エウラギシカ・ギガンティア」というウロコムシ科の一種で、南極の海底500mに生息し、サイズは20cmほど。 (Eulagisca gigantea - Wikipedia) アメリカのスミソニアン博物館で標本を見ることができるそうです。 海外掲示板のコメントをご紹介します。 ●このワームは幼虫の状態で、もっと大きくなる。 ●人間の2倍の速度で泳ぐけど、めったに動くことはなくほ
今年初め、専門家は、既知の7大陸には大昔に失われた兄弟ジーランディアがいたと議論を交わした。 ジーランディアの陸塊は海面から1000メートル下に存在し、ニュージーランドを囲み、オーストラリア東海岸沖にまで伸びている。 ジーランディアを構成する地殻は周辺の海洋地殻よりもずっと薄く、その地質学的構成は海洋地殻と比較するとむしろ大陸地殻の特徴を有する。 またジーランディアとオーストラリアの間には細長い海洋地殻が走っており、このことから両陸塊が別個ものであることが示唆されている。 しかし、そこは遠く離れた場所にあるために、現地調査を行なった地質学者はこれまでほとんどいなかった。 そこでジーランディアの謎の解明に取り組んだのが、深海掘削船JOIDESリゾリューションに乗り込んだ科学者たちだ。 チームはジーランディアを構成する海底沿いの6ヶ所で2500メートル下まで堆積物コアを掘削。7000万年前の歴
2017年8月29日、台湾の港町、新竹(しんちく)で、謎めいた生き物がカメラにおさめられた。 撮影者は、こんな気味の悪い生き物はこれまで見たことがないとショックをうけている。
先日、カナダのバンクーバーにあるスタンリー公園で池の水位が下がり、まるで人間の脳のようなゼラチン質の塊が見つかった。不気味な塊の正体は、コケムシと総称される無脊椎動物の1種だ。この池でコケムシが確認されたのは初だという。 スタンリー公園生態学会のセリーナ・スターンズ氏は、この公園の南側にあるロスト・ラグーンという池で見つけたコケムシを観察した。地元紙『バンクーバー・クーリエ』が撮影した動画で、スターンズ氏は水中から茶色がかった緑色のぷるぷるした塊をすくいあげた。 ナショナル ジオグラフィックがスターンズ氏に電話で取材したところ、塊は「やや固めのゼリー」のような手触りだったという。 スタンリー公園で見つかったコケムシはオオマリコケムシ(Pectinatella magnifica)だ。 この塊は、たくさんの小さなコケムシからなる「群体」が、粘着性のゼラチン質によってさらにくっついて大きくなっ
ここはグリーンランドの沿岸にあるタシーラクという町。見渡すかぎり凍結した海の表面に動くものはなく、しんと静まりかえっている。-2℃という環境に、見たところ生命の兆候はない。 しかし、氷の下の冷たい海には、活気に満ちた生態系がある。このほど、オーストリアの水中映像作家アレクサンダー・ベネディク氏が、その撮影に成功した。 映像には、透明なクラゲやナナフシに似た甲殻類のワレカラ、白いウミウシなど、北の冷たい海に生きる生物たちの賑やかな世界がとらえられている。(参考記事:「南極 氷の下の優美な別世界」) 冷たい海には豊かな生命が育まれているものの、それらを間近に見られる深さまでダイビングできる人は多くない。グリーンランドでダイビングをするためには資格が必要で、過去1年以内にドライスーツでのダイビング経験がなければならない。(参考記事:「美しくも切ない、沖縄の白化現象の記録」) 42歳のベネディク氏
Image: Junji Morokuma, Allen Discovery Center at Tufts University どっちが頭かわからなくなっちゃった。 宇宙空間は人間を含め動物の体にさまざまな影響を与えることがわかっています。とはいえ、生き物のしっぽが頭になるなんてちょっとやり過ぎじゃないでしょうか。タフツ大学の研究チームが、プラナリアを国際宇宙ステーション(ISS)に打ち上げてみたところ、上の画像みたいになってしまったんです。 といっても、ただ打ち上げただけではありません。そもそもプラナリアには、切断されても切れた部分を再生する性質があり、地球上でも双頭のプラナリアを作り出すことは可能です。じゃあ宇宙空間でも同じように再生されるのか、それとも何か違いがあるのかを確認すべく、今回実験が行なわれたというわけです。 2015年1月10日、数十匹のプラナリアがSpace Xの商
地球の歴史と比べると人類の歴史がいかに短いものか、よーく分かります。 大きなフットボールのフィールドを使って地球の46億年の歴史を見てみると、私たち人間ってどれくらいの部分を占めるんでしょうか。LIKECOOLのSkunk Bearによる動画では、1インチ(2.54センチ)を130万年と計算して、簡単に目で見てわかる方法で説明してくれます。私たち人間は、この地球で主として住んでいますが、実は人間が地球に登場したのは、びっくりするほど最近なんです。フィールドの最後(現在ですね)からたった0.125インチ(0.3センチ)のところから、やっと人間の歴史がスタートします。 最初は石が降ってきて、生物が誕生するのは38億年前の地点から。生物の誕生と言っても、海の上に浮かぶ単細胞生物です。動物とかじゃないんですよ。 そして23億年前に現在私たちが吸っている空気が誕生します。そこからは長い間、海の上にぷ
ヒト属の唯一の現存種と言われているホモ・サピエンスは、およそ20万年前から10万年前にアフリカで現生人類に進化し、この地球を生きてきた。 その間に我々はほとんどあらゆる場所に進出した。となれば我々人類はほとんどのものを発見してきたと思うかもしれない。 だが地球は広大であり奥が深い。ここで紹介する最近発見されたばかりの奇妙な新種たちは、生物学から生態系の関係や進化にいたるまで、我々の理解を深めさせ、変更を促し、ときには矛盾すら突きつけてくる。
1.生命の地上進出と当時の環境 大気中に増え、成層圏まで達した酸素によって5億年前にオゾン層が形成されました。生命に有害な紫外線は防がれるようになり、生命が地上で生き延びられる環境が整ってきます。先に陸上にあがったのは植物でした。脊椎動物が陸上に進化するのはもうすこし後になります。 活発なプレートの活動によって大陸同士はぶつかり合い何度も成長・分裂を繰り返していました。 約4億年前にも2つの大陸がぶつかり大きな山脈が出来ました。そこにはヒマラヤ級の山脈ができ、そこで降った雨は大きな河川を作り、海以外の新たな生育環境をつくりだしました。 2.植物の地上への進出 陸の上は、海に比べ、植物にとってもより生育には厳しい環境でした。海の中では単純な構造で海の上を漂っていれば生きていることが出来ました。陸上ではそうはいきません。重力に耐えられるだけの強靱さと、水分を吸収し輸送する仕組み、etcが必要で
水にはいった時にできる指のシワシワに隠された驚くべき構造!2016.09.25 21:055,323 2011年3月25日の記事を再掲載にしています。 あのシワシワに何が? プールの後、お風呂の後、指がシワシワになりますよね。実はあのシワシワは、未来の新素材の可能性を秘める驚くべき構造になっていたのです! Journal of the Royal Society Interface(3月8日発売)で今回発表されたEvans教授と研究員Stephen Hyde氏の論文でその構造の秘密にせまりました。ドイツのErlangen-Nürnberg大学の数学者Gerd Schröder-Turk教授の説明によりますと、肌のケラチン(角質)の構造と大量の水分を吸収することのできる能力が全ての鍵であったと論文を評しています。(※Gerd Schröder-Turk教授は今回の論文の研究メンバーではありま
エイリアンのような外見のクシクラゲは、見た目はクラゲと似ているものの、まったく別の動物だ。大きく異なるのは、クラゲがひとつの穴から食事も排泄も行うのに対し、クシクラゲは口とは異なる肛門孔をもつ点で、これがその様子を初めて撮影した映像。新たな研究によると、きわめて根本的なところで、クシクラゲと我々には共通点があるのかもしれない。(肛門孔から排泄する様子は1:10前後から。字幕解説は英語です)(Video courtesy William Browne) 肛門の起源について、定説はこうだ。かつて、あらゆる動物の祖先はただの塊に口がひとつあるだけの単純な生物で、その穴で食事も排泄も行っていた。しかし、長い時を経て、体が細長くなるとともに、口と反対の端にもっぱら排泄を行う肛門ができ、口と肛門の間には消化管のある動物があらわれた。 この定説は、現生の動物を観察した結果生まれたものだ。植物と勘違いされ
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