世界的に蔓延している新型コロナウイルスだが、我々が警戒しなければならない感染症はそれだけではなさそうだ。 アメリカ国立アレルギー・感染症研究所のグループがまとめたマップを目にすれば、こんな暑さでも背筋がぞくっとすること請け合いだ。世界ではこれだけの感染症が人々を脅かしているのだ。 『Cell』(8月15日付)に掲載された研究では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がパンデミックするにいたった環境的・人為的要因が考察されている。 ではそのマップをご覧いただこう。
紀元前430年、ペロポネソス戦争の渦中にあった古代ギリシアで発生した疫病。腸チフス、天然痘、はしかなど、具体的にどの感染症だったのか特定できていないが、最有力なのは腺ペストだ。 古代ギリシャ文明を衰亡させたと言われているこの疫病は凄惨だった。迫りくるスパルタ軍から身を守るために、アテナイ住民が城壁内に退避した際に病気が発生。狭い城壁内では、疫病の流行はもはや運命付けられているようなものだった。指導者のペリクレスをはじめ、住民の4分の1から3分の1が命を落としたとも言われている。 9. マラリア ほぼ熱帯のみでしか見られない病気だが、今なお世界中で無数の人々の命を奪うパンデミックである。その感染者は毎年2億人にも及ぶ。 蚊が媒介する寄生虫(マラリア原虫)が原因で、薬が効きにくく、信頼性の高いワクチンもまだ開発されていない。 マラリアの被害は歴史的な影響を及ぼしており、ローマ帝国が衰退した一因
小野雅司 環境健康研究領域 総合影響評価研究室長 (現 環境健康研究センター フェロー) 実は日本にはすでにマラリアを媒介する蚊が広く生息しているのです。一方、マラリア患者についてみると、国外の流行地で感染・発病して帰国するケースや国外で感染して帰国後国内で発病するケース(輸入マラリア)はありますが、国内で輸入マラリア患者から二次的に感染した例はありません。温暖化によって媒介蚊の生息域が拡大することは確実ですが、日本のように都市化が進み、衛生状態の整った国で、実際にマラリアが再流行する可能性は低いと考えられます。 マラリアが流行するための必要条件 マラリアは、マラリア原虫を蚊が媒介することで伝染する病気で、患者の血を吸った蚊が別の人を刺すことによってうつります。流行に必要な要素は、(1) 患者、(2) 媒介蚊、(3) 刺される人、です。温暖化との関係を中心に詳しくみていきます。 (1) マ
医学の進歩により、これまでは治療困難とされていた病気も治るようになってきた。特にワクチンの開発は、疫病による死者を激減させた。 とは言えそれも完全ではない。アメリカでは毎年5万人の成人がワクチンが存在するにもかかわらずその病によって死亡しているという。 YOUTUBE動画で、かつて大流行し多くの死者を出した6つの疫病の体に現れる症状を特殊メイクで再現した映像が公開されていた。 天然痘も含まれているためトライポフォビアの人は閲覧に注意が必要だ。
水俣病の原因物質メチル水銀で中毒が起きるメカニズムを解明したと、新潟大脳研究所の下畑享良准教授らのグループが発表した。メチル水銀中毒は有効な治療法がなく、新たな治療薬の開発につながる可能性があるという。論文は25日、米科学誌プロスワンに掲載された。 メチル水銀は平衡感覚を調整する小脳や、視覚をつかさどる大脳の後頭葉の障害を起こし、ふらつきや視野狭窄(きょうさく)などの症状が表れることが分かっている。だが、脳の障害がどのように発生するかは解明されていなかった。 下畑准教授らは、水俣病の重症患者に脳出血が見られることに注目した。実験でラットにメチル水銀を投与したところ、小脳や後頭葉の血管にタンパク質「VEGF」が異常に出現。血管を包む膜を破壊し、血液中の有害物質が脳内に流れ出して障害を引き起こすことを突き止めた。 VEGFは血管形成を促進するタンパク質で、VEGFを抑制する抗体をラットに
エチオピアのバレ山脈で、立ち上がって周囲を警戒するエチオピアオオカミ(学名Canis simensis)。(PHOTOGRAPH BY CAGAN H. SEKERCIOGLU, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE) 博士号を目指して研究していた1991年、クラウディオ・シジェロ=スビリ氏は、エチオピアの険しいバレ山地を調査のために歩き回っていた。探していたのは、エチオピアオオカミ(学名Canis simensis)。アビシニアジャッカルとも呼ばれる、世界で最も希少なイヌ科動物だ。(参考記事:「アフリカ最後のオオカミ」) 当時、エチオピアオオカミの個体数は1000匹を割っており、保護活動が急務だった。しかし専門家のシジェロ=スビリ氏でも、生きた個体をなかなか見つけられない。それどころか、エチオピアオオカミの死骸が点在する荒涼とした風景が目の前に広がっていた。 死骸から
米アラスカ州ホーマーで見かけたアメリカコガラ。鳥ケラチン障害に特徴的なくちばしの奇形が見られる。アラスカで1年を過ごすアメリカコガラは、この奇形が起こると羽づくろいができなくなり、餓死か凍死に至ることが多い。科学者たちはこのほど、アラスカ内外に広がっていると思われるウイルスが原因ではないかと発表した。(PHOTOGRAPH BY MARTIN RENNER) 米国アラスカ州にいる数千羽の野鳥で、くちばしが異常に伸びて湾曲する奇形が確認されている。この原因は長らく不明だったが、最新のDNA分析技術を用いた分析により、20年来の謎が解明に近づいている。 分析の結果、コガラウイルス(poecivirus、コガラ属のウイルスの意)という新種のウイルスが、コガラやカラスなどの鳥にくちばしの奇形を起こしている可能性があると判明した。くちばしがゆがんだ箸のように交差してしまうこともあり、そうなると餓死し
脳食いアメーバ、温暖化のせいで広い範囲へ生息し始める2016.08.10 16:108,457 scheme_a 旅行に行く方は注意したほうがいいかも知れません アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、サウスカロライナ州で泳いでいた人が、暖かい水に生息し、脳に寄生して死に至らしめるフォーラーネグレリアというアメーバに感染したことを認めました。 その人物は7月24日に感染したと見られ、チャールストン郡のエディスト川にあるマーティンズ・ランディングの近くで泳いでいたそうです。先週の火曜日には、フロリダ州のオーランドからフォーラーネグレリアのための薬が輸送されてチャールストンに到着しました。 フォーラーネグレリアは自然発生するアメーバで、多くの暖水の湖、川、小川などに生息しています。人間への感染は特に稀で、過去10年間、米国で40件が報告されています。最後に死亡が確認された例は2015年の7月
日刊ゲンダイDIGITALに若年性脳梗塞についての記事が載った。「若年性の患者数はこの10年で5割も増えている」のだそうだ。 ■患者数は10年で5割増 ゆとり世代で「突然死」急増のナゼ | 日刊ゲンダイDIGITAL 脳梗塞といえば中高年以上の病と思いがちだが、最近20、30代に増えているという。テレビ東京アナウンサーの大橋未歩(発症時34)など、30代前半の発症例も珍しくないが、ここ数年、ゆとり世代の脳梗塞患者が目立つというのだ。 「いわゆる『若年性脳梗塞』は医学的定義では50代未満です。ただ近年、ストレス要因を中心とした20代の発症例は増えています」(山野医療専門学校副校長で医学博士の中原英臣氏) 年間7万人が死亡する脳梗塞のうち、若年性は約1割。若年性の患者数はこの10年で5割も増えている。 臨床的な感覚では若年性脳梗塞が「10年で5割増加」しているようには思えないので調べてみようと
難病のミトコンドリア病の素因を持つ母親が子どもを産む際、子どもが発症するのを防ぐため、核を除いた健康な女性の卵子に母親の核を移植して体外受精しても発症を防げない可能性があることを示す研究結果を、米国のチームが米科学誌セルステムセルで発表した。わずかに持ち込まれた異常なミトコンドリアが増えてしまう場合があるためで、現在の核移植技術では母親の異常なミトコンドリアを完全に排除することは難しく、安全性を巡り議論を呼びそうだ。 ミトコンドリア病は、細胞小器官のミトコンドリアの異常によって起こる病気。血液が全身に送れなくなったり、運動や物事の理解に支障が出たりする。海外の報告では、患者数は10万人当たり9〜15人とされている。
毎晩十分な睡眠をとっているはずなのに、日中眠くてしかたがない…という人はいませんか? 日中に強い眠気が起こるのは過眠症という睡眠障害の疑いがあります。そして、そこには怖い病気が潜んでいる場合があるのです。 睡眠スキルアップ術を試しても眠い!という方はその眠気にひそむ病気をチェックしてみましょう。 日中眠くて眠くて困っているという人、その症状は改善できますし、改善すべきなのです。 日中眠くてしかたがない!?過眠症の症状とは 夜間、しっかり眠っているはずなのに、日中も眠くてしかたがない・・。あるいは日中の眠気に耐えられなくなり、ところかまわず眠り込んでしまう、というような症状を大きなくくりで「過眠症」といいます。 過眠症は、日中、強い眠気に絶えず襲われ、覚醒の維持が困難な状態のことなので、病名というよりも、そうした状態のことを表わします。 過眠症の症状が起こってしまうのは、それを引き起こす根本
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