財務省の神田真人財務官は29日、外国為替市場でドル売り円買い介入の観測が出ていることに関して、「いまはノーコメント」と述べた。20カ国(G20)財務相・中央銀行総裁会議でブラジルのサンパウロを訪問した神田財務官。2月29日撮影(2024年 ロイター/Carla Carniel) [東京 29日 ロイター] - 財務省の神田真人財務官は29日、外国為替市場でドル売り円買い介入の観測が出ていることに関して、「いまはノーコメント」と述べた。
Currency exchange shop in central Tokyo on April 17, 2024 Photographer: RICHARD A. BROOKS/AFP 円相場は、日本のレッドラインと言われる水準をはるかに超えて急落している。29日には一時1ドル=160円の安値を突破した。トレーダーらは、当局がいつ通貨買い支えを始めるのか、なぜまだそうしないのかと疑問に思っている。 日本の祝日となった29日午前、円相場は朝方の158円付近から急落した。対ドルで約1.2%下落し一時160.17円をつけ、34年ぶりの安値圏を更新した。日本の休日で外国為替市場の流動性が低下する中、円が一段と急落するリスクが警戒されていた。 日本銀行が金融政策の現状維持を決め、円安が加速した26日の金融政策決定会合後、鈴木俊一財務相は外国為替の動きに適切に対応すると繰り返した。同相は今月初め、イ
フランスの通信会社アルティス・フランスは、ヘアカット(債務減免)の受け入れが今後必要になると債権者に伝えると決めたが、影響が出るのはこれからだ。 S&Pグローバル・レーティングは28日、アルティスの格付けを「B-」から「CCC+」に引き下げたと発表した。 アルティスのような企業のローン債権を束ねて証券化するローン担保証券 (CLO)マネジャーの一部にとって、それはリスクの高いローンの保有上限を突破する危険を意味している。 BofAセキュリティーズのストラテジスト、プラティク・グプタ氏は「アルティスのローン価値が下落しており、CLOマネジャーは価格が高めの他のCCC格付けローンを処分する必要があるだろう」と分析した。同氏によれば、マネジャーらが対応しないと仮定した場合、米国のCLOの約13%が基準を突破した可能性がある。 大部分のCLOマネジャーが保有する同じようなローンが格下げされる場合は
金融庁の有泉秀・金融国際審議官は25日、ブルームバーグの取材に応じ、国際金融都市としての日本の存在感が高まりつつあるとの認識を示した。日本経済のデフレからの脱却が視野に入る中で海外勢のマインドも変わり、資産運用業者などから日本参入への関心が寄せられているという。 「人々は日本がデフレから抜け出し、経済的な変革が起こるだろうと感じている。過去20-30年の間に蓄積された日本に対するある種のバイアスをどう払拭するかが鍵だ」と有泉氏は指摘する。 日本の経済環境が変化しつつあるのに伴い、海外からの注目度は増している。日本証券業協会の担当者によると、ロンドンで3月上旬に開かれた「日本証券サミット」には約300人が訪れ、昨年ニューヨークで開催した時と比べて参加者は1.5倍に増えた。 世界第4位の経済大国である日本が長年のデフレと低成長から脱却しつつあるとの期待は、日本の国際金融都市としてのプレゼンスを
春闘での高い賃上げが日銀のマイナス金利政策解除を後押し 主要企業の間で高い賃上げでの妥結が相次いでいることを踏まえると、今年の春闘の賃上げを特に重視してきた日本銀行が、次回3月18、19日の金融政策決定会合でマイナス金利政策の解除に踏み切る可能性は、7割あるいはそれ以上にまで高まってきたのではないか。 筆者は、2013年4月に「量的・質的金融緩和」が導入された後、金融政策を決める政策委員会の審議委員として異例の金融緩和に一貫して慎重な姿勢で臨み、その修正を主張してきた。2016年1月のマイナス金利政策の導入決定の際にも、それは国債買い入れ策と矛盾し国債市場を混乱させる可能性があること、銀行の収益を悪化させ金融システムを不安定にさせるリスクがあることから、マイナス金利政策の導入に反対した。 こうした経緯を踏まえると、10年以上の年月を経てようやくマイナス金利政策が解除されることは、非常に感慨
日経平均株価はバブル期の史上最高値を更新し、日本では人々が浮足立っている。しかし、実体経済の状況を見ると惨憺たるものだ。そうした日本の背後で進行する日本人のメンタリティの変化について解説したい。(『 未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ 未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ 』高島康司) 【関連】今ここが人工知能「人間超え」の出発点。米国覇権の失墜、金融危機、大量辞職…2025年には劇変した世界が待っている=高島康司 ※毎週土曜日or日曜日16:00からLIVE配信予定「私たちの未来がどうなるか考える!メルマガ内容の深堀りと視聴者からの質問に答えるQ&A」世界中から情報を収集、分析し、激変する私たちの未来を鋭く予測する『ヤスの備忘録』でおなじみ、ヤスこと高島康司さんのライブ配信が大人気。世界の未来を、政治経済の裏表だけでなく、歴史、予言、AI、陰謀、スピリチュアルなどあらゆる角
【ロンドン=大西康平】8日の中東株式市場で各国の株価が急落した。イスラエルの代表的な株価指数は約2年ぶりの安値まで下げた。イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘激化による地政学リスクや経済への打撃を懸念した投資家からの売りが出ている。8日、イスラエルのテルアビブ証券取引所の主な上場企業で構成される株価指数「TA-35」は一時前営業日比8%安の1692.26と、終値ベースで2021年8月以来の安値
石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」によるサプライズ減産はひとえに、原油価格の下落に賭ける投機筋を狙ったものだ。 サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相が2020年に最初に使った戦術への回帰となる。同相は当時、「トレーディングフロアの連中を可能な限り震え上がらせたい」と述べ、「この市場で賭ける者は誰もが痛い目に遭うだろう」と語っていた。 空売り筋に対する新たな攻撃は成功した。市場は動揺し、ブレント原油先物は一時8%上昇。株式から債券まで価格の再評価が行われている。ただ、OPECプラスの決定は消費者と世界経済を巻き込み、インフレ懸念に拍車をかけ、追加利上げ観測を高めることにもつながった。 事情に詳しい複数の関係者によれば、OPECプラスが政策変更の必要性を感じ始めたのは、銀行危機が経済を脅かす中でブレント原油が1バレル=70ドル近辺と15カ月ぶり安
世界の為替市場は年内に流動性逼迫(ひっぱく)の影響を受ける恐れがあると、バンク・オブ・アメリカ(BofA)は警告した。金融状況の引き締まりと経済成長の減速が背景にあるという。 為替市場は最新の銀行混乱を比較的無傷で切り抜けたが、米銀行セクターを巡る懸念がドルへの重しとなり、円が買われたのに伴い、主要な通貨ペアのインプライド・ボラティリティー(IV、予想変動率)は今月に急上昇した。ただ、こうした動きは「危機の水準からはかけ離れている」とBofAは指摘。ボラティリティーは昨年終盤と比べると低い状況が続いている。当時はドル需要の急増でユーロ・ドルの1カ月物IVが2020年早期以来の高水準になっていた。 米シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻やUBSグループによるクレディ・スイス・グループ買収の後、先週に米金融当局がハト派的なスタンスを示したことから、市場は落ち着いたが、ボラティリティーは今後数
トレーダーが欧州中央銀行(ECB)のピーク金利予想を上振れさせた。フランスとスペインのインフレが2月に予想外に加速した。 フランスのインフレ率、2月は7.2%-過去最高を更新 短期金融市場は初めて、ECBターミナルレート4%を完全に織り込んだ。2024年2月までにこの水準に達することが想定されている。年初には3.5%がピークと見込まれていた。ECBの中銀預金金利(現行2.5%)が4%になったことはない。 28日発表されたフランスの2月インフレ率は過去最高を更新した。欧州連合(EU)基準の仏消費者物価指数(CPI)は前年同月比7.2%上昇。食品・サービス関連コストが上昇し、ブルームバーグがまとめた予想中央値を上回った。1月は7%上昇、アナリストは2月も7%上昇を予想していた。 スペインが同日発表した2月のCPI上昇率はEU基準で6.1%。1月は5.9%、2月のアナリスト予想は5.7%だった。
Jerome Powell, chairman of the US Federal Reserve, Photographer: Al Drago/Bloomberg 米連邦債務を巡り過去最悪の政争が繰り広げられた2011年、法定上限引き上げ以外に選択肢がないことを議会に理解させようと尽力した元財務省当局者がいた。ジェローム・パウエル氏、今の連邦準備制度理事会(FRB)議長だ。 当時の共和党には、オバマ政権下の財務省が発した警告を無視し、上限引き上げに代わる選択肢を追求しようとする議員らがいたが、ワシントンのシンクタンク、超党派政策センター(BPC)に籍を置いていたパウエル氏は、こうした企てを断念させることに成功した。同氏はジョージ・H・W・ブッシュ政権時代に財務次官を務めた経験もあった。 現在と同様、当時もデフォルト(債務不履行)がそれほど悪いことなのかと、疑問を抱き始めた議員らがいた。
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