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ブックマーク / p-shirokuma.hatenadiary.com (12)

  • 『「推し」で心はみたされる? 21世紀の心理的充足のトレンド』が出版されます - シロクマの屑籠

    2022年、2023年と私は書籍を出版するに至れませんでした。が、2024年の1月20日に、まずこのが出版されることとなりました。 「推し」で心はみたされる? 21世紀の心理的充足のトレンド 作者:熊代 亨大和書房Amazon はい。タイトル的には、2010年代の後半あたりから急速にスラングとして広く使われるようになった「推し」についての書籍です。 半年ほど前にも少し書きましたが、「推し」はマズローの欲求段階ピラミッドでいえば所属欲求に該当する社会的欲求で、社会的欲求としては承認欲求と同じぐらいメジャーなものと私は認識しています。ところが所属欲求は、時代の針が個人主義に触れ過ぎた20世紀後半から21世紀初頭にかけて軽視されて、ダサくて田舎っぽいものとみなされる以上の意義をサブカルチャーのなかで失っていきました。 その所属欲求が、SNSの普及とともに「推し」という新しいかたちをなし、サブカ

    『「推し」で心はみたされる? 21世紀の心理的充足のトレンド』が出版されます - シロクマの屑籠
    medihen
    medihen 2023/12/26
    "「推し」はマズローの欲求段階ピラミッドでいえば所属欲求に該当する社会的欲求で、社会的欲求としては承認欲求と同じぐらいメジャーなもの"
  • 介護されたい高齢オタクを引っかける釣り針がすごい──『葬送のフリーレン』 - シロクマの屑籠

    これから書くことは『葬送のフリーレン』評ではない。なぜなら『葬送のフリーレン』という厚みのある作品の全体像をうんぬんするものでなく、作品のごく一部、作品に仕掛けられている数ある釣り針のひとつに注目し、「これは介護されたい高齢オタクが釣られるしかない、見事な釣り針ですなぁ」とテカテカする趣向のものだからだ。 釣り針というのは他でもない、『葬送のフリーレン』が、介護されたい高齢オタクが過去と現在に思いを馳せて願望するのに都合良い作品としてつくられているからだ。繰り返すが、『葬送のフリーレン』の魅力はそれだけじゃない。エルフと人間の寿命の差や時間感覚の差、勇者の遺したもの、人類の英知と技術革新etc...、そういったものを支える作者の洞察の泉はどうなっているんだろう? と惚れ惚れしてしまう。ただ歳月を感じさせる作品でなく、まして寿命チートを連想させる作品では決してなく、歳月の果てにしか宿らない旨

    介護されたい高齢オタクを引っかける釣り針がすごい──『葬送のフリーレン』 - シロクマの屑籠
    medihen
    medihen 2023/10/19
    介護されたい云々はよくわからんが、人の一生(やそれ以上の)単位の時間の感覚を扱う物語が受け入れられた点は興味深い。ヤマトは「地球滅亡まで○○日」、ガンダムは一年戦争だったんだよ~
  • 時代は「自分のアタマで考えるな」だと思う - シロクマの屑籠

    今の世の中、自分のアタマで考えないほうが良いターンになっていると思いませんか。 犬も歩けばフェイクに当たる これはアウト。 物理的にありえない水の動き、現実的ではない家の配置、画質と画像サイズ。AIが作成した写真です。 熊地震の際にライオンが逃げたとフェイクニュースを流した人と同様で、災害時に不安を煽るデマを流している。通報しました。 なお、ライオンの件投稿した男性は後に逮捕されています https://t.co/WRRKb1xrWy— なかむらすばる🌻紅楼夢【き03-b】 (@subaru_chen) 2022年9月26日 先日、静岡県の水害のフェイク画像がツイッター上に流された。ある者はそれを物と思って拡散し、別の者はフェイクだと疑って拡散を思いとどまったり、疑問の声をあげたりした。自分のタイムラインではこれに引っかかる人はいなかったように見えたけれど、皆が皆、引っかからずに済ん

    時代は「自分のアタマで考えるな」だと思う - シロクマの屑籠
    medihen
    medihen 2022/09/27
    玉石混交、大量のフェイクから正しい情報を自分で見分けるには時間もエネルギーも足りない時代、というのには一理ある。でも、結局最後は自分で考えて選択するしかないのは変わらないと思うんだけど。
  • 日本人にかかる性淘汰圧と、その行方を想像する - シロクマの屑籠

    はてな匿名ダイアリーと一部のtwitter界隈で、「現代の恋愛は、告白すれば告ハラ扱いされ、付き合う前に口説こうとすればセクハラやストーカー扱いされる」、という文章が注目されていた。関連して、「ぬいぐるみペニス(略してぬいペニ)」というネットスラングについても、はてなブックマークやnoteで目にした。 現代の恋愛ってぶっちゃけ平民には無理ゲーじゃない? [B! 増田] 現代の恋愛ってぶっちゃけ平民には無理ゲーじゃない? 「ぬいペニ」問題について|しの。|note 現状認識:交際までの曖昧なプロセスは難しくなっている これらに対する反応はさまざまだった。恋愛結婚の経験のある人々は「恋愛を理解していない」「告ハラなんて言われたところで無視すればいいしセクハラほどの誘い方なんてするほうが変」「まずは異性の友達作れ」などと書いていた。 1990年代的だと思うし、だからといって間違いだとも言いづら

    日本人にかかる性淘汰圧と、その行方を想像する - シロクマの屑籠
    medihen
    medihen 2022/06/17
    状況が一方に振れていくと、揺り戻しや周縁からの変革が起きるのも世の常だと思うのだけど、どうなっていくんだろうか。
  • 多様な社会と、他説を否定したい私達の矛盾がわからない - シロクマの屑籠

    新年あけましておめでとうございます。 年をまたいでも元気が出ないので手短に。 1月3日、映画天気の子』が地上波初放送された。 天気の子 発売日: 2020/03/04メディア: Prime Video 予想どおり、twitterにはいろいろな意見や感想が充満していて賑やかになっていた。『天気の子』のような作品にいろいろな意見や感想が出てくるのは似つかわしいことだと思う。いろいろな意見や感想が出てくるのは、視聴者がさまざまな考えを持っていることの反映に違いないからだ。 が、自分の意見や感想を良しとするだけでなく、他人の意見や感想を否定したい人、殲滅しようとしている人も見かけた。そういう人の割合は全体の1割もいたかどうか。が、割合の高低はともかく、そういう人が存在したことははっきりと思い出せる。 『天気の子』のような作品に対していろいろな意見や感想が出てくる社会は、ひとつの意見や感想だけが出

    多様な社会と、他説を否定したい私達の矛盾がわからない - シロクマの屑籠
    medihen
    medihen 2021/01/05
    多様性を望むというのは「保険」では。自分が劣勢/少数派になった時にもニッチを維持できる保証を求めているという意味で。
  • 「他人が読む日記」と「自分が読む日記」 - シロクマの屑籠

    2/28「はてなダイアリー」サービス終了で考えるインターネットの失ったもの - エキサイトニュース 2019年、(株)はてな が運営するブログサービス「はてなダイアリー」がそのサービスの幕を閉じた。後継のはてなブログが繁盛している以上、自然な流れではあるけれども、私も「はてな“ダイアリー”」には思い入れがあったので、リンク先には強いシンパシーを感じた。 日記とブログは似て非なるもの。 もちろんブログに日記を書くことはできるけれど、ブログに全員が日記を書くわけではない。まして、きわめて個人的な日記が読み物としてブログに曝されるさまは、目に付きにくくなっているようにも思う。 たとえばの話として、2005年頃に「はてなダイアリー」でみんなが書き散らしていたような日記は、今、どこでどこまで私に(または、あなたに)可能なのだろうか。 日記からブログ・SNSの時代へ まず、日記とは誰に向かって書くもの

    「他人が読む日記」と「自分が読む日記」 - シロクマの屑籠
    medihen
    medihen 2019/03/08
    "本当に「自分に向かって日記を書く」とはどういうことなのか?範疇的に考えるなら、「他人が読むもの」というフォーマットを上手に使って「自分が読むもの」を書き残せれば、それは「よくできた日記」“
  • ヤン・ウェンリーが「なろう小説」の主人公に思えて仕方がない - シロクマの屑籠

    銀河英雄伝説 Die Neue These 第1巻(完全数量限定生産) [Blu-ray] 出版社/メーカー: 松竹発売日: 2018/07/04メディア: Blu-rayこの商品を含むブログ (2件) を見る 新アニメ版の銀河英雄伝説、『銀河英雄伝説 Die Neue These』を楽しみにしているけれども、タイトルに書いたように、最近、ヤン・ウェンリーが「なろう小説」の主人公みたいに思える病気にかかってしまった。 原作を読んだのも旧アニメ版を観たのも二十五年以上前で、当時は「小説家になろう」なんて存在していなかった。web小説どころかライトノベルというジャンル名すら存在していなくて、ノベルスと呼ばれていたように記憶している。 それはともかく、新アニメ版のヤン・ウェンリーが、今は「なろう小説」の主人公みたいに見えてしまう。 アスターテ会戦でもエル・ファシルでも、ヤンは奇跡のような活躍をみ

    ヤン・ウェンリーが「なろう小説」の主人公に思えて仕方がない - シロクマの屑籠
    medihen
    medihen 2018/05/08
    帝国に悪役令嬢が追加されれば完璧。
  • 「中年の心の闇」がイマイチわからない - シロクマの屑籠

    35過ぎるとでかい無が見えてくるので対処しないでいるとそれに呑まれる— 小林銅蟲 (@doom_k) 2018年4月25日 中年がみえてきてデカい無がみえてくるの、とりあえず家族や子育ては無を二十年くらい遠ざけてくれるけれども、あくまで遠ざけてくれるだけだし、頼り過ぎると全員バグるので、根的解決とは言えない。が、使える方便ではある。— p_shirokuma(熊代亨) (@twit_shirokuma) 2018年4月25日 ときどき、「中年の心の闇」について考えることがある。 先だっても、タレントの誰それが未成年に犯罪行為に及んで書類送検された、というニュースが流れた。いっぱしの立場を獲得した中年が、ある日突然、大きく道を踏み外して回復不可能の傷を負う。その背景の心理や動機は、第三者にはさっぱりわからないことが多い。 メディアでは、よく「青少年の心の闇」という言葉が語られるが、実のとこ

    「中年の心の闇」がイマイチわからない - シロクマの屑籠
    medihen
    medihen 2018/04/27
    「早く結末にたどり着きたい」と思うようにはなった。
  • 「異世界」の正体は「パン生地」だ。好きなように加工できる - シロクマの屑籠

    コンテンツを最適化すると多様性は死ぬのか? | fladdict リンク先は、「コンテンツを最適化すると多様化が失われるのか?」というタイトルで「小説家になろう!」の異世界モノ寡占状態について触れている。 なかなか読みごたえがあって、何かを言いたくなる文章だったと思う。そこで、私も日頃なんとなく異世界モノについて思っていることを言語化したくなったので、書いてみることにした。 読み手も書き手も「異世界」を必要としている 思うのだが、「小説家になろう!」で異世界モノを求めているのは、ランキングの投票側である読者だけでなく、書き手のほうも同じではないだろうか。 異世界は、上下水道完備で糧問題も全くないシチュエーションが描かれても構わない。 逆に、上下水道や糧問題がぜんぜん遅れていて、そこに主人公が転生してきてインフラや糧問題をどんどん改善していく異世界が描かれたって構わない。 トマトやジャ

    「異世界」の正体は「パン生地」だ。好きなように加工できる - シロクマの屑籠
    medihen
    medihen 2018/02/05
    小説家になろうの異世界ものは、個体ではなく群体だよなぁ。個々の作品に対する批評の方法論では語りにくい。
  • 大の大人がブログを書き続けているんだぞ!わかっているのか! - シロクマの屑籠

    先日、「「散るログ。ポジ熊。青二才。」 - シロクマの屑籠」という記事を書いたところ、はてなブックマークでやたらと反応があって驚いた。 はてなブックマークのなかには、私が「散るログ、ポジ熊、青二才」という三つのブログを否定していると考えたがっている者が少なくなかった。「ブロガーを馬鹿にするシロクマ」という構図を期待している向きがあったようだが、そのような期待を持たせてしまったのは、ひとえに私の不徳のためだろう。 しかし、あの文章のなかで私は、彼らのブロガーとしての武運長久を祈りたかった。ブロガーとして今を生きているかけがえなさに思いを馳せて、彼らがこの先どう生きていくのであれ、少しでも良く生きて欲しいと願った。 それでもチルドさんはときどきヘドロ爆弾のような炎上記事を書くのかもしれない。そのときは、私はきっと「浅ましいやつめ!」と思うことでしょう。しかし、それはそれ、これはこれとして、ブロ

    大の大人がブログを書き続けているんだぞ!わかっているのか! - シロクマの屑籠
    medihen
    medihen 2018/01/15
    「すべてのブロガー、すべてのインターネットのアウトプット者に幸いあれ。」
  • 「日本スゴイ」と異世界技術チートは、どこか似ている - シロクマの屑籠

    gendai.ismedia.jp リンク先は、ゲームカルチャーの変遷と、それが社会にどんな具合に溶け込んでいったのかについて書いた文章です。 この文章の後半に、web小説で一定の支持を集めている異世界転生チートもの、とりわけ“内政モノ”とも呼ばれるような作品群について、『シビライゼーション』のような内政が重要なシミュレーションゲームからインスピレーションを受けているんじゃないかと書きましたが、このあたりについてもうちょっと書きたいことを書きます。 『まおゆう』を観た時から、「これはゲーム的だ!」と思わずにいられなかった 狭義の“内政モノ”には含まれないかもしれない作品も含めて、web小説には、異世界に近現代のテクノロジーを持ちこんだ主人公が、そのテクノロジー格差を利用して活躍する作品がそれなりあります。 まおゆう魔王勇者 「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」(1) (角川コミックス・

    「日本スゴイ」と異世界技術チートは、どこか似ている - シロクマの屑籠
    medihen
    medihen 2017/11/24
    「転生ものにおける食へのこだわり」についても誰かに分析して欲しい。こんなに食い物にこだわる小説ジャンルも珍しいんじゃないだろうか。
  • 国道沿いの「退屈」について――『ここは退屈迎えに来て』 - シロクマの屑籠

    ロードサイドと東京を往復するような物語は、ケータイ小説ライトノベルにもそれなりある。けれども自意識を滴らせるような小説にはそれほど出会ったことがない。もし、出会ってしまったなら、きっとひどく感情移入してしまうんだろうなぁと前から思っていた。で、 ここは退屈迎えに来て 作者: 山内マリコ出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2012/08/24メディア: 単行購入: 9人 クリック: 100回この商品を含むブログ (68件) を見る この短編小説集の存在は、「今度、すごいロードサイド小説が出るらしい」と耳にしていた。古い集落に生まれ、郊外の国道沿いで思春期を過ごした私にとって、この小説が他人事なわけがない。しかしネットで見かけた書評を見るうち、それを手にとるのが億劫になっていった。もちろん億劫というのは言い訳で、この作品を読むのが怖かった。 ところが、このの作者・山内さんが、文芸誌で拙著

    国道沿いの「退屈」について――『ここは退屈迎えに来て』 - シロクマの屑籠
    medihen
    medihen 2013/06/25
    ”それが出来ない人間は、やはりアイデンティティをコンテンツにアウトソースしなければならなくなる。ときに、アウトソースに救われもするし、足下を掬われもする”
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