「mui Lab」(ムイラボ)は、さまざまな面でユニークなスタートアップだ。 京都の老舗電子部品メーカーであるNISSHAの社内ベンチャーとして2017年に誕生。2018年に最初のプロダクトとなるスマートディスプレイ「mui」を発表した。 シンプルな木板に文字や絵が浮き上がるように表示されるシンプルなインターフェースは有りそうで無かったプロダクトだ。発表後にKickstarterで実施したクラウドファンディングでは11万米ドル(約1150万円)を調達し、CES 2019ではイノベーションアワードを受賞した。 コンシューマー向けの製品を開発するスタートアップとしては、これ以上ないスタートを切った。このまま老舗企業の社内ベンチャーとして、大々的にmuiを売っていくかと思いきや、2019年にNISSHAからMBO(経営陣が株式を買い取ること)で独立。2020年にKickstarterの支援者に製