JR飯田線で19日、伊那松島駅(上伊那郡箕輪町)―天竜峡駅(飯田市)間を約5時間半かけて往復する「歌声列車」が走った。上伊那地方の8市町村や県、鉄道・バス会社などでつくる上伊那観光連盟が飯田線の利用促進のため企画し、約80人が応募。2両編成の貸し切り列車で唱歌や懐メロを口ずさみ、車窓の風景を楽しんだ。 午前に出発した列車は途中駅で参加者を乗せながら走行。上伊那の歌声喫茶サークルの計7人が歌の指導やアコーディオンの伴奏をした。「歌声リーダー」の小原茂幸さん(59)=駒ケ根市=が「元気よく歌いましょう」と呼び掛け、乗客は配られた歌集を手に「青い山脈」「リンゴの唄」「ちいさい秋みつけた」などを次々と歌った。 歌の合間には、旧国鉄で飯田線の列車に乗務していたという赤羽明人さん(71)=駒ケ根市=が鉄道の歴史などを説明。車窓には南、中央の両アルプスの山々や伊那谷の田園風景が広がった。家族や友人ら