<東京都心の出生率を地域別に比較してみると、今世紀に入ってから出生率の傾向に明らかな変化が見られる> 日本の人口動態が減少局面に入って久しいが、首都の東京では人口が増え続けている。都心部では少子化など「どこ吹く風」、子どもが増え続けて地域の学校が悲鳴を上げている。タワーマンションが増えていることなどもあって、子育て世代がどっと流れ込んでいるためだ。 これは人口の社会増だが、自然増もある。人口千人あたりの出生数(出生率)を見ると、中央区では2002年では8.5だったのが、2017年では13.1に上昇している。15年間で4.6ポイントも増えている。 隣接する千代田区と港区も、出生率の伸びが大きい。都内23区では出生率が上がっている区が多いが、減っている区もある。<表1>は、23区の出生率の動きを整理したものだ。 2002年と2017年の比較だが、出生率上位の顔ぶれが変わっている。黄色マークは上