MITの研究チームが、豊富で安価なセメントと水、カーボンブラックを使って、大量の電力を貯蔵できるスーパーキャパシターを考案した。セメントの水和反応中に、材料に形成される分岐状開口部にカーボンブラックが浸透し、ワイヤ状導電性ネットワークを形成することで内部表面積の大きいスーパーキャパシターが実現する。供給能力に変動がある再生可能エネルギーを大規模、低コストで貯蔵して、電力供給を安定化できると期待している。研究成果は、2023年7月31日に『National Academy of Sciences』誌に公開されている。 キャパシター(コンデンサー)は、電解質中に浸漬され、メンブレンで分離される2枚の導電体プレートから構成される。電圧が負荷されると、電解質の正負イオンがそれぞれ負極(マイナス)と正極(プラス)に集積されて充電され、外部負荷に接続されると放電して電力を供給する。キャパシターが貯蔵で