ロシア・ウクライナ戦争の勃発(2月24日)と、それに伴う西側の対ロ経済制裁により、英国経済はインフレ圧力が一段と高まり、同時にリセッション(景気失速)リスクが高まるという、スタグフレーション(景気後退でもインフレ率が上昇する状態)危機に直面しているという論調が強まってきた。 英ウォーリック大学のアンドリュー・オズワルド教授は3月2日付の英紙ガーディアンで、英国の過去のリセッションとエネルギー価格急騰の因果関係を強調。「ほぼすべての戦後のリセッション前には石油価格が高騰していた。原油価格は1973年、1979年、1990年、2007年に急上昇し、その後、リセッションが起きた」と警告する。 また、英国商工会議所(BCC)のエコノミストであるスレン・ティル氏は英紙ガーディアン(3月4日付)で、英国の今年の経済成長率は、インフレ高騰や高額増税、ウクライナ戦争の不確実性により半減すると予想する。「2