酒を飲まない夜はなぜこんなに長いのだろう。いつもならアルコールの力を借りて昼間の緊張をほどいていくのだが、飲まないと自分の中のスイッチが入りっぱなし。夜中の田舎のコンビニか、と自嘲したくなる。周りが寝静まって真っ暗な夜更けに、ぽつんと一軒場違いにまばゆい光を放ち続ける田舎のコンビニ。 仕事の緊張を家に持ち帰りたくなく、帰宅前の少しの時間に気分転換をしたいのだが、飲まないとなると中々そんな場所は見つからない。唯一あるとするとジムぐらいだが、そもそも今回禁酒をしているのは週末のマラソンのため、レース前で運動も控えめにしておりジムにも行かれない。 場違いなテンションを下げるために仕方なく帰宅後読書したりウェブを眺めたりするのだが、何だか時間の流れがゆるやかだ。この手持ち無沙汰感はいったいなんだろう。そう考えてみてふと思った。これはもしかして定年退職後のサラリーマンが毎日感じるものと近しいのではな