前回のお話しはこちら。 紋白蝶がリスタートします。その最初を飾るのが、お子さんとろう学校に通った日々を描く、編集者の大熊信さんの連載です。普段あまり見ることができないろう学校の内側や、難聴の子を持つ親の気持ちがつづられます。障害とはなにか、子育てとはなにか、父親とはなにかを考える連載です。前後編一挙公開の後編。ぜひお読みください。 二朗が3歳になり、幼稚園を検討しはじめた。聴覚障害者には早期教育が重要で、年少から専門の教育機関に通い始める。どこを選ぶにせよ、親の付き添いは必須だ。送り迎えだけでなく、授業も一緒に受けて付きっ切りでサポートすることになる。 乳幼児教育相談に通っている学校で、素晴らしい先生たちとの出会いがあり、その学校付属の幼稚園に通うことに不満はなかった。でも先生からは、いろいろな学校を見学することをすすめられた。聴覚障害支援の学校は、学校ごとに教育方針がまったく違うからだ。