3月6日(水)発売の「kotoba(コトバ)」2024年春号では、特集「エッセイを読む愉しみ」を掲載します。 表紙は作家・開高健の直筆原稿。若い日々、大阪で参加していた同人誌に寄せた文章です。エッセイとして読むことができるこの文章に、小説・ノンフィクション・エッセイを横断した作家の原点が見えます。 予想はしていたものの、「エッセイ特集」の内容を考えながら痛感したのは、このジャンルのつかみどころのなさでした。たしかに言えることは、小説や詩のような創作ではないという程度です。 ただ内容も広く、文章の形態も多様だという違う言い方もできるはずだ、そこにエッセイを読む愉しみのベースがありそうだと見当をつけて、編集作業を続けました。 書き手、語り手の方々には、バラバラの視点からエッセイを論じ、また実際にエッセイを書いていただきました。 さて、できあがった今号。バラバラの視線がエッセイにどこか共通するな