野村ダム(のむらダム)は、愛媛県西予市野村町、肱川水系肱川に建設されたダム。高さ60メートルの重力式コンクリートダムで、洪水調節・灌漑・上水道を目的とする、国土交通省直轄の多目的ダムである。ダム湖(人造湖)の名は朝霧湖(あさぎりこ)という(ダム湖百選)[2]。 歴史[編集] 市場にて(八幡浜市) 愛媛県南部、南予地方の海沿いには宇和島市や八幡浜市の町並みが広がっており[3]、「愛媛みかん」のブランドで知られるウンシュウミカンその他柑橘系の果物の栽培が盛んである[4]。しかし、山がちで水利に恵まれず、水不足による被害が頻発していた。特に1967年(昭和42年)の旱魃は、当地の農業に大きな打撃をもたらしている。そこで、愛媛県最大の河川である肱川の上流部に「野村ダム」を建設し、貯えた水を南予地方沿岸部へと分水する工事が進められた[3]。野村ダムの建設は1971年(昭和46年)度に着手され、198