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神戸と文章に関するtoyaのブックマーク (7)

  • 神戸市:ごろごろ、神戸3「最終回 避けた小道」

    細い路地の向こうには日が当たっていて、やわらかい光の中に黒と、ぶちの2匹のが、体をくっつけて昼寝をしている。私は自転車で先を急いでいたのだけれど、視線の先のあまりにも完成された景色に遠慮して、どのような理由があってもそれを壊してはいけないような気がするから、遠回りして別の道を走った。 あたたかい日の午後。数匹の野良が路地の真ん中で堂々と寝そべっている時間帯を私は知っている。その時はこうやって遠回りするんだ。でも、通らなかったという事によってなおさら、私の中には避けた小道の情景がありありと浮かぶ。日が当たっている。身を寄せてが寝ている。近所のおじさんもおばさんも、を避けて歩いている。 久しぶりに銭湯に行った。 今はどこにでもタブレットやスマホを持ち込む生活習慣になっていて、風呂やトイレでも何かを読んだり何かを書いたりしている。布団に入る時でさえもスマホを手放さずに、暗い部屋で電子書籍

    神戸市:ごろごろ、神戸3「最終回 避けた小道」
    toya
    toya 2019/04/18
    どこかであの時の町と、今ここをつなげる道が必要だと思っていて、せっせと文章を書いてはいるけれど、過去につながるその道には、猫が気持ちよさそうに寝ているから、私には絶対に通ることが出来ない」
  • 神戸市:ごろごろ、神戸2「第33回 商店街の神様」

    神戸で過ごす3回目の大晦日は、去年おととしと同じように、一年の終わりにお祭りのようなにぎわいを見せる商店街をぶらぶらと歩く事から始まった。この日は材をあつかうあらゆる商店は家族総出で店頭に出て声を張り上げ、その中を普段からの買い物客だけでなく帰省してきた家族連れの人たちも入り混じり、すれ違うのも苦労する大混雑となる。 年末年始をやりくりするだけの材はすでに買ってあるのだし、なにもわざわざ今日は出かけなくてもよいのだが、この雰囲気が良いのだと熱気の渦に分け入って、必要もないのにあれやこれやと買い歩き、いつの間にかリュックは一杯に、両手には長ネギやら金時人参やらが顔を出す買い物袋がぶら下がる。 商店街を一歩外に出ると住宅街は人通りもなく静まり返っていてその落差と、静けさの中であらためて吸気に意識されるここちよい冷気で、あらためて今日が一年最後の日だと思う。 家に帰ると暖房をつけっぱなしにし

    神戸市:ごろごろ、神戸2「第33回 商店街の神様」
    toya
    toya 2018/01/10
    「閉じられたシャッターの汚れや看板の文字のかすれ、何十年も使われて年季の入った機材、これまでどれだけの数の足に踏まれてきたのだろうという階段、そういった町の細部をこの日は静寂の中でゆっくりと眺める事が
  • 大不幸のあとには見違える神戸が、きっと(文・淀川 長治)|神戸っ子アーカイブ Vol.3 | 神戸っ子

    文化・芸術・音楽, 文化人 文・淀川 長治 (映画評論家) 「よみがえる神戸」―この題名で書けと申されたが二日たっても三日たっても書けない。がんばって今に立派に立ち直ってくださいなどしらじらしく書けるわけはない。今はチーンと沈みきったとき、それゆえガンバレの声は必要だろう。けれどガンバレなどかんたんにはそう口からでない。げんに共同通信のいかにも若い記者からこんなひどい映画館があるんですよと報告のファックスも私の手もとに送られてくる。神戸は三○才までの私の「ふるさと」。私はそのふるさとにどうしてあげようと考えこむ。八十六才では出かけていちいちお見舞いもむりだ。それでいずれ常識だがお見舞金を映画館の団体へお送りしてと思っている。 ところで、神戸だが、これは思いもかけなかった。関東大震災のときは天井からぶらさがっている電気のガラス傘がかすかにかすかにゆれた。するとすぐに号外のすずの音とともに「号

  • 神戸市:ごろごろ、神戸2「第1回 ごろごろ、神戸へ」

    東京に15年ほど住んでいて、インターネット上で日記を書いていた私のもとに、ある時神戸の方から「あなたが好きそうな町並みがあるから案内したい」という内容のメールが届いた。関西には時々用事があったので何度かのやり取りの後、やがてその方とJR神戸駅で待ち合わせして案内してもらったのは、駅の南口を歩いて阪神高速道路を渡り西へ10分ほど歩いた先にあった稲荷市場、そこから北に歩いた場所にある新開地の商店街や歓楽街、さらにミナエンタウンを通って湊川商店街、ハートフルみなとがわ、湊川市場、東山商店街、マルシン市場へと続く、商店街や市場が迷路状に広がり数百の個人商店が軒を並べる神戸下町の特異な風景だった。 私は大げさではなくその日見たすべてに興奮して毛穴が開いてしまい、遊びに来るだけじゃなくこの場所に住みたいと思い始めた。それから何ヶ月かたった同じ年の秋に妊娠というイベントがあって、どうせこのさき子供が

    神戸市:ごろごろ、神戸2「第1回 ごろごろ、神戸へ」
    toya
    toya 2017/05/03
    読み返してる
  • 神戸市:ごろごろ、神戸2

    ごろごろ、神戸2とは インターネット上の文と写真によって深い反響を生み出すブロガーの平民金子さんが、神戸市のエッセイを執筆しました。子供を乗せたベビーカーをごろごろと押しながら、神戸の町を歩き、考えたことを綴ります。孤独と明るさ、笑いと寂寥、愁いと愛。2000年代のインターネットのように、さまざまな濃淡によって描かれた神戸の町の生活の詩をご覧ください。 エッセイ一覧 2017年5月 第1回 ごろごろ、神戸へ 第2回 新しいメリケンパーク、魂のレポート 第3回 なだらかな起伏を駆け上がる 第4回 市バス7番に乗って 2017年6月 第5回 子育て世帯にとっての神戸の住みやすさ 第6回 隧道は今日もすいとう、という話 第7回 私の東京 第8回 市場のある風景 2017年7月 第9回 ニセ神戸人宣言 第10回 スマ!スマ!スマ! 第11回 「あんぱんまん」 第12回 夏とはつまり……(須磨ドルフ

    神戸市:ごろごろ、神戸2
    toya
    toya 2017/05/03
    「大きな野望としては、私の文章を読んで実際に神戸に引っ越して来る人が1人でもいたらおもしろい。その時はいっしょに公園でたこ焼きでも食べましょう」
  • 神戸市:ごろごろ、神戸2「第1回 ごろごろ、神戸へ」

    東京に15年ほど住んでいて、インターネット上で日記を書いていた私のもとに、ある時神戸の方から「あなたが好きそうな町並みがあるから案内したい」という内容のメールが届いた。関西には時々用事があったので何度かのやり取りの後、やがてその方とJR神戸駅で待ち合わせして案内してもらったのは、駅の南口を歩いて阪神高速道路を渡り西へ10分ほど歩いた先にあった稲荷市場、そこから北に歩いた場所にある新開地の商店街や歓楽街、さらにミナエンタウンを通って湊川商店街、ハートフルみなとがわ、湊川市場、東山商店街、マルシン市場へと続く、商店街や市場が迷路状に広がり数百の個人商店が軒を並べる神戸下町の特異な風景だった。 私は大げさではなくその日見たすべてに興奮して毛穴が開いてしまい、遊びに来るだけじゃなくこの場所に住みたいと思い始めた。それから何ヶ月かたった同じ年の秋に妊娠というイベントがあって、どうせこのさき子供が

    神戸市:ごろごろ、神戸2「第1回 ごろごろ、神戸へ」
    toya
    toya 2017/05/03
    「足元にある生活をこつこつと見つめていく事で、華やかな神戸とはまた違った町の姿が立ち現れるのではないか。そのような小さな野望を抱きつつ、1人でも多くの人に「神戸ってなかなかおもしろいぞ」と感じてもらえ
  • 神戸市:ごろごろ、神戸2

    暮らしに根ざした独自の詩的な文章と写真で知られるブロガーの平民金子さんが、神戸市のエッセイを執筆しました。子供を乗せたベビーカーをごろごろと押しながら、神戸の町を歩き、考えたことが綴られます。陰影と寂寥、そして子供への愛情を通じて立ち現れる神戸の町の姿をご覧ください。 なお、「ごろごろ、神戸2」のタブロイド判を神戸市総合インフォメーションセンター等で販売しています。また、続編となる「ごろごろ、神戸3」はこちらからご覧ください。

    神戸市:ごろごろ、神戸2
    toya
    toya 2017/05/03
    平民さんのコラム!!!!!!!
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