第178臨時国会が13日開会し、野田佳彦首相は午後の衆院本会議で所信表明演説を行った。首相は東日本大震災の復旧・復興と日本経済の立て直しを政権の最優先課題に掲げた。政府の新成長戦略を強化した「日本再生の戦略」を年内にまとめることを表明。財政健全化との両立をうたい「声なき未来の世代に、これ以上の借金を押し付けてよいのか」と増税への意欲も示した。「ねじれ国会」を「立法府のあるべき姿に立ち返る好機」と、与野党が「徹底的な議論と対話」により国難に当たるよう呼びかけた。 ◇脱原発と原発推進「対立は不毛」 首相は、津波が迫る中で最後まで住民に避難を呼びかけた宮城県南三陸町職員の遠藤未希さん、東京電力福島第1原発事故の収束に努める作業員、家族を亡くしながら豪雨対策の陣頭指揮を執る和歌山県那智勝浦町の寺本眞一町長らの姿を「忘れてはならない」と称賛。鉢呂吉雄前経済産業相が「被災者の心情に配慮を欠いた不適