たまに本屋に行くと、極端な円安や国債暴落を煽(あお)る本がたくさん売られているので驚いてしまう。中には、有名な債券・為替ディーラーによるものもある。最近では新聞や雑誌でもヘッジファンドの関係者が登場して日本国債は暴落すると発言している。 市場関係者であれば、将来のある時点で本当に円安や国債価格が下がることがわかっていれば、大儲けすることができる。そのような貴重な情報を他の人に知らせるはずがない。誰にも教えずに自分だけで儲けるはずだ。 ましてや、本にした場合、1000円の本で100万部売れたとしても、印税10%として1億円の収入だ。そうした貴重な情報があれば、瞬時に数百億円も儲けられるので、本による儲けはあまりに効率が悪い。 「煽り本」は、貴重な情報を出すというより、煽られたい人向けに煽るという類である、煽られたい人は一定数いるので、本のビジネスとしてはそれなりに成り立つ。 というわ