タグ

ブックマーク / yashoku.hatenablog.com (7)

  • 未来のレストランは「ロボット接客」が当たり前になるか 〜感情労働が強いる奴隷根性〜 - 夜食日記

    高級なレストランなどで、テーブルに着席するときに、ウェイターが椅子を引いてくれるサービスはあまり必要性を感じません。むしろサービスにはちょっと迷惑と感じるようなものもあります。仰々しいあいさつや、大勢での見送りなど。なぜ、そのような無用なサービスがあるのでしょう。 無用なサービスが存在する理由のひとつとして、「従属性の商品化」がいわれています。人は誰しも他人に認められたいという「承認欲求」を持っています。さらに、対等以上に自分の優越性を認めてほしいという欲求があり、それが無用なサービスの存在理由なのでしょう。 有用なサービスであっても、笑顔を無理やりつくらなければならない状況を強いられるのであれば、それは自分の情動を管理される「感情労働」です。そして接客業などでの感情労働が求められるのは、顧客への媚びであり、客が優越性の承認欲求を満たすためにあるといえるでしょう。 将来、飲業でロボット接

    未来のレストランは「ロボット接客」が当たり前になるか 〜感情労働が強いる奴隷根性〜 - 夜食日記
  • The Kitchen as Laboratory 新しい「料理と科学」の世界 - 夜食日記

    日、刊行となりました。 The Kitchen as Laboratory 新しい「料理と科学」の世界 (栄養士テキストシリーズ) 作者: Cesar Vega,Job Ubbink,Erik van der Linden,阿久澤さゆり,石川伸一,寺明子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/06/23 メディア: 単行(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 私自身、初の翻訳、共訳です。 原に出会ったのは、もう4年も前のことです。発刊まで、実に長かった…。 料理と科学がかなりいい感じで融合しており、私の目指す「分子調理」の研究においても、大変参考になりました。 おいしいアイクリームをつくる上での法則性や、卵黄の豊富なテクスチャーのライブラリー化、料理のおいしさの感性的な側面など、私も知らなかった話題が豊富にあり、知的好奇心はかなり揺さぶられっぱなしでした。 東京

    The Kitchen as Laboratory 新しい「料理と科学」の世界 - 夜食日記
  • アルコールで“だし”は取れるのか? その3 - 夜食日記

    前々回、前回のつづき。 昆布やかつお節など、10種類の材をほぼ100%アルコールの「スピリタス」で「アルコールだし」をとりました。 特に、かつお節とミックスナッツからとったものは、水割りにするとかなりおいしいものでした。純度の高いアルコールで抽出したものは、材の香りを際立たせるための「香り仕上げ調味料」としての利用が考えられます。 次のステップとして、アルコール抽出した原液を濃縮してみましょう。 昆布、かつお節、シイタケ、にぼし、ホタテ、ビーフジャーキー、ミックスナッツ、卵黄、桜エビ、天津甘栗からとったアルコールだしを、試験官(きれいに洗ったもの)にそれぞれ入れます。 遠心式濃縮機で、減圧下でアルコールを飛ばします。 量が多い場合は、ロータリーエバポレーターです。 スピンドライすると、このようにカラカラになります。 たとえば、桜えびのアルコールだしのビフォー・アフターはこのように。 乾

    アルコールで“だし”は取れるのか? その3 - 夜食日記
    toya
    toya 2016/04/01
  • 焼き芋はどこまで甘くなるのか?―低温加熱による限界への挑戦 - 夜食日記

    スーパーの入口付近などで「焼き芋」が売られているのをよく目にしますが、今巷でちょっとした「焼き芋ブーム」なのだそうです。私も買いたいと思う時に限って、だいたい売れ切れています。 サツマイモは、「蒸し芋」よりも「石焼き芋」にした方がおいしいのは自明のこと。 石で焼いた芋が蒸した芋よりおいしく感じる要因の一つは、サツマイモ内のβ-アミラーゼという酵素がより働くことで、デンプンが分解され、麦芽糖などの甘い成分が生成するからです。 β-アミラーゼが一番活発に働く温度は約70℃であることがわかっています。石焼き芋の場合、その温度帯を長い時間かけて通り過ぎるため、酵素がより働き、甘味が増すというメカニズムです。 ここである一つの仮説が浮かびあがります。β-アミラーゼが働く低温加熱をずっと続けたらサツマイモはどうなるのか? 究極の甘さを持った焼き芋ができるんじゃないの?と。 ということで、生のサツマイモ

    焼き芋はどこまで甘くなるのか?―低温加熱による限界への挑戦 - 夜食日記
  • 昆布と椎茸の“合わせだし”が最強の理由 うま味「相乗効果」の分子メカニズム - 夜食日記

    私が「卵」の研究者だからかも知れませんが、「茶碗蒸し好き」と公言する方に、かなり会ってきた気がします。 フタを開けると立ち上がる上品な香り、つるりとした感、そして日人の遺伝子に組み込まれたほっとする「ダシ」への安心感などが、満腹でも茶碗蒸しがぺろりとなくなる要因なのでしょう。 茶碗蒸しの“ベース”となるのは、溶き卵と「出し汁」を合わせたものですが、その出し汁として「“昆布”と“干し椎茸”」から取った「合わせだし」は最強です。 味の基味の一つである「うま味」には、アミノ酸である昆布のうま味成分の「グルタミン酸(Glu)」と、核酸系成分であるカツオ節の「イノシン酸(IMP)」やシイタケの「グアニル酸(GMP)」などが知られています。 「昆布とカツオ節の合わせだし」や「昆布と椎茸の合わせだし」に見られるような「うま味の相乗効果」は、日人であれば誰しも身近に感じたことがある現象でしょう。

    昆布と椎茸の“合わせだし”が最強の理由 うま味「相乗効果」の分子メカニズム - 夜食日記
  • 「モンドセレクション受賞!」はすごいことなのか? - 夜食日記

    先週は、日作品の米アカデミー賞ダブル受賞に日中が沸いた一週間でした。 の分野でもいろいろな賞がありますが、日で比較的名の知れているものに「モンドセレクション(Monde Selection)」とよばれる賞があります。実際、某ビール会社の看板商品が3年連続最高金賞を取ったことで、盛んにPRされている広告を見て知った方も多いことでしょう。しかし、このモンドセレクションがいったいどのような賞なのか、その内容を知っている人は実はそう多くはいないのではないでしょうか。 モンドセレクションは「のオリンピック」「のノーベル賞」と例える方もいるそうですが、実体はたいぶ違います。 まず、モンドセレクションの対象となる品が、世界中から選ばれているような印象を受けますが、実際は品メーカーがモンドセレクションの部(ベルギーの民間団体)に1製品につき1,100ユーロ(約15万円)の審査料を支払って

  • 「皆さんが食べているトマトには毒が入っています」 - 夜食日記

    日々、人に伝えるのが難しいなぁと思っていることがあります。 今日講義で、焼き肉や焼き魚のコゲに含まれる発がん物質の話をしました。どんな化合物の物質が生成していて、どんな生理的作用があってという話がメインですが、補足として、人はどのぐらい品からその発がん物質を摂取していて、実験動物で発がんするにはどのぐらいの量が必要かを具体的な数字で説明しました。 実際、焼き肉のコゲを今の100倍ぐらい毎日べても、発がんするかしないかのレベルですよと伝えたつもりですが、講義後に毎回書いてもらっている質問・コメント票には、「発がん物質→怖い」という脊髄反射的コメントがいくつかありました。 毒性と量の関係の説明は、伝わらない人には当に伝わりません。有害物質がほんのちょっとでも入っているとを聞くと、量のことは全く考えず拒絶する人が少なからずいます。とにかくリクスを避けたいという心境は分からないことはないので

    「皆さんが食べているトマトには毒が入っています」 - 夜食日記
    toya
    toya 2010/11/22
    薬でも副作用(リスク)を気にするあまりベネフィットを考えない人をよく見聞きしますね
  • 1