人事担当者との面談のやり取り再就職支援ビジネス市場は高水準が続いている 東京近郊のターミナル駅。お盆休み明けで仕事に向かう人たちの流れに逆行するように、50代の元リコー技術者が向かったのは、駅から少し離れた人材会社のオフィスだった。 久しぶりのカウンセラーとの「面談」だった。だが、「紹介されたのは牛乳の訪問販売の仕事。あとはいつものように雑談と世間話」。 職を失って3回目の夏。思い出すのは、希望退職への応募を迫った人事担当者の言葉だ。「再就職支援会社があなたのキャリアを生かせる仕事を探してくれますから」 人事担当者に呼び出され、本社で面談したのは、全社で1万人の削減計画が打ち出された約1カ月後だった。「あなたに社内でお願いする仕事は用意できない」と言われ、どうやって帰宅したかも覚えていないほどのショックだった。 それでも再就職支援が受けられることが唯一の支えに思えた。人材会社のオ